引退迫るキハ85系がデビューした日-1989.2.18 大きな窓 豪華な車内 そして速い!

6月30日の「南紀」を最後に引退予定。

JR化後初の新形式ディーゼルカー特急

 1989(平成元)年の2月18日は、名古屋~高山間などを結ぶJR東海の特急「ひだ」に、キハ85系ディーゼルカーがデビューした日です。キハ85系は前代のキハ82系ディーゼルカーを置き換え、同区間の所要時間を40分ほど短縮しました。 ちなみに、紀勢本線の特急「南紀」にキハ85系が投入されるのは、1992(平成4)年3月のことです。

 さて、時間短縮に大きく貢献したのが、当時の日本では珍しかった外国製(米・カミンズ社)エンジンです。高出力なエンジンは勾配区間を克服し、最高速度はディーゼルカーながら電車に匹敵しました。車体にステンレスを採用し、軽量化したことも奏功しています。 凝った内装も注目点でしょう。眺望の良い大きな側窓、カーペット敷きの通路、広いシートピッチと、JR化後初の新形式特急にふさわしいものでした。また、運転台越しに前面展望も楽しめる列車は、「ワイドビューひだ」「ワイドビュー南紀」と呼ばれました。 登場から約35年。老朽化も否めない中、キハ85系は特急の座を順次、2022年7月に登場した新型HC85系に譲っています。キハ85系による定期運行は、「ひだ」が2023年3月17日に、「南紀」が6月30日に、それぞれ終了する予定です。 なおJR東海によると、引退後も当面のあいだは臨時列車や観光列車として使うそうです。

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