
血液幹細胞のドナーになったライプツィヒのハンガリー代表DFヴィリ・オルバンが、血液採取時の様子を語った。12日、ドイツ紙『ビルト』が報じている。
オルバンは現在30歳で、カイザースラウテルンの下部組織出身。2015年夏にライプツィヒへと移籍し、守備の要として活躍し続けている。今季はリーグ戦19試合に出場していたが、血液幹細胞のドナーになった影響で、4日から練習を離脱。11日のウニオン・ベルリン戦ではベンチから戦況を見守った。
そんなオルバンは、2017年からドイツの骨髄ドナーデータベース(DKMS)に登録。血液がん患者の適合者となっていた。
ウニオン戦では出場が無かったオルバンだが、試合後にインタビューに応じ、血液採取時や術後の様子を語った。
「副作用は感じなかったし、合併症も無かった。必要な幹細胞数まで達したし、採取は無事成功したよ」
また、採取には5時間かかったことも明かしている。
「5時間、機械の前に座り、採取を実施した。でも、人によっては2時間しかかからない場合もある。しかし、不快では無かった。DFBポカールのこともたくさん聞いた。エキサイティングだったよ」
そして、適合者になったのを知ったのは、昨年10月だったという。
「まず、昨年の10月にDKMSからメールが来た。最初は迷惑メールかと思っていたけど、何も考えなかった。しかし、その後手紙が届いて、DKMSから電話もかかってきた。その時に本当だと知ったよ。決断は自分でした。本当にやる気があったし、とても良いこと、重要なことが出来て幸せだ。ドナーと見なされる確率は僅か1%だからね」
最後に、今回の件での反響の大きさなどにも言及している。
「イタリア、イギリス、アメリカなど世界中から連絡が来た。多くの人に、登録のアイデアが思いついたと言われた。DKMSのオフィスやサイトで情報は得られる。命を助けられるかもしれないという感覚は、ただ助けることが出来るだけで、言葉では言い表せない。(機会がまたあれば、)自分は何度も何度もするよ」