おやじゴルフニュース「クラブの試打や練習ラウンドのコツを考えてみた」

昨年、茨城のコースのメンバーとなり、クラブライフを約15年ぶりに復活させました。人生3度目のメンバー入りです。過去2回のクラブ通いは、クルマを運転して行ってました。今は還暦を過ぎて体力が落ち、クルマでコースへ行くのがしんどくなりました。コースへは楽な電車を使いたいと思います。

それゆえワンセットクラブをコースに置きっぱなしにして、手提げバッグひとつでコースに通おうと思いました。最初は家にある、余りもののクラブを寄せ集めて、ワンセットつくったのですが、実際やってみるとこれが全然ダメでした。クラブをゴルフ場のロッカーに預けておくと、そのクラブで練習せずにプレーをすることになります。しかも、2軍だから日頃から打ってないし、打ったとしても当たりが悪い。

もし練習するチャンスがあるとすれば、ラウンド当日の朝のスタート前だけ。そんな付け焼き刃で上達するはずもなく、スコアはどんどん悪くなる一方でした。

■家にあるメインのクラブと同じモデルで新たにセットをつくることを決意

20年前は鶴舞CCのキャプテン杯で優勝をしたし、月例競技も入賞多数だし、倶楽部競技の醍醐味を知っているつもりです。今回の入会では月例優勝とはいわずとも、3位ぐらいまでの入賞を目指します。でも現状はやっと100を切る程度、これはアカンでしょう。

じゃどうするか? これは普段家に置いてある、メインのクラブと同じモデルを、新たに購入するしかないとなったのです。同じクラブが2セットあるなら、一方をコースに置いても、家にあるもう一方で練習が出来るじゃないですか。コースで当たりが薄くても、その宿題を家に持ち帰り練習が出来るなら、レベルアップ出来ると思ったのです。

というわけで新たなワンセットのために、中古クラブを中心に10本以上購入し、いろいろ試打をしました。そうしたら驚くべきことが分かったのです。

まず従来使っているクラブと同じブランドの同スペックのものは、たった1球で感触をつかめました。当たり前ですけど、感心しまくりです。しかし、14本のクラブをまるっきり同じように買うことは出来ません。古いクラブもあり、取り寄せるには時間がかかるからです。そこで足りないクラブの代わりに新しいクラブを導入し、戦力アップを計りました。

これが、なかなかうまくいかないんですよ。例えばキャスコのUFOシリーズ、これはウッドの形をしたUTで、非常に重宝させて頂いてます。33のスプーンと44の5番ウッドを使い分け、セカンドショットで活躍しています。

じゃ最近アプローチが弱いからと、ピッチングタイプのPPと9番アイアン相当の99を買ってみることにしました。都内の中古ショップで1本1万円以上します。痛い出費だが、これもうまくなるためです。

購入して早速練習開始。同じメーカーの番手違いだから楽勝に打てると思ったのですが、これがどうして、なかなか当たらないんです。出るのは極端なヒール球だけ。アイアンだったら綺麗なシャンクを出してますね。

それから練習場に行くこと10回ほど。いろんな打ち方を試しました。大きく振ったり、軽く振ったり、右ヒジを曲げてスエーを減らして腰を回転させて、インサイド軌道を心がける。トップの位置確認とか、試行錯誤をしてもいい当たりがこない。

この買い物は失敗したかな? 出るのは凡打ばかり。最後には、このクラブ壊れてんじゃないか? ってほとんど、言いがかりですよね。いったん練習を諦めて、ほかのクラブを打ちます。そんな日々が3カ月ぐらい続きましたか。そしてある日、何げに短く持って軽く打ってみたら、クリーンに当たり出したんですよね。

あ〜途中で投げ出さないでよかった。新しいクラブで、しかも人気モデルを打つとき、当たらなかったら悩みますよね。これは「自分が悪いのか?」あるいは「クラブが悪いのか?」ってね。クラブが悪いと書くと語弊がありますが、自分との相性とでもいいますか。その兼ね合いが難しいのです。

実は過去にも全然当たらないクラブが結構あって、最長だと2年ぐらい放って置きましたか。すっかり忘れた頃に打ってみると突然当たり出した、そういう例もあります。まさに熟成クラブとでもいうのでしょうかね?

■いざ、練習ラウンドへ

そんなわけでニュークラブの試打も順調、今度は実際にコースで打ってみることにしました。みなさん、練習ラウンドのとき、キャディバッグにクラブを何本入れますか? 通常は14本までですが、1本ぐらい多くても大丈夫ですよね。もちろん、本数増加を同伴メンバーに報告してからですよ。そこはお互いさまなので、ダメという人はいないと思いますけど。

なんで試打ラウンドのとき、以前使っていたクラブを抜かないのか? それは新旧のクラブを打ち分けて、比較したいからです。新旧2本あると、新しいクラブの性能が優れてる、あるいは劣るの判断が、その場でしやすいからです。

当然、その日のラウンドのスコアは練習ということで、正式なものじゃありません。間違ってもハンディキャップ提出用には使えませんから、あしからず。アマチュアは、とにかくスコアをつけたがりますが、練習ラウンドをやるときは、さほど気にすることはないと思います。試打なのだからショットを優先させて、スコアは叩いても淡々と書くだけです。

ではどうやって試打ラウンドをするのか? 具体的な例を提示しますので、参考にしてみて下さい。

例えば新しいUTの4番、ロフト22度あたりの試打ラウンドをするとしましょう。想定飛距離は160ヤード。練習場で何度も打って、感触はよろしい。最初のパー4ホール、380ヤード。ドライバーをナイスショットして残り180ヤード。普段は5番ウッドでグリーンを狙いますが、練習ラウンドでは早速新4UTを登場させます。もちろんグリーンに乗る距離じゃないですが、出番を増やすためにニュークラブをあえて使うのです。

同様にパー5ホールの第2打、第3打、パー3ホールの140〜170ヤードあたりは、グリーンに乗らなくてもニュークラブを使うべきです。これじゃせっかくのパーオンチャンスを逃すし、スコアもまとまらないじゃないか。いいんですよ、これが試打であり、練習ラウンドですから。

そうやってグリーンを外すショットばかりしていると、アプローチが冴えて、終わってみるといつもよりスコアがよかったりすることもあります。「グリーンに届く距離ならグリーンを狙うべし」は、アマチュアゴルファーにとって、マストな行為じゃないんですね。乗ればパーチャンスですが、それには乗り越えなければならないハザードがあって、そのトラップに陥るリスクもあるってことです。

というわけでラウンドが始まったら、スコア至上主義に走らず、ぐっとこらえて試打ラウンド&練習ラウンドモードでプレーをするのことをお勧めします。過去に雑誌の企画で、「絶対パーオンさせないラウンド」をやったことがあり、パーオンチャンスでもグリーン手前に落としました。もちろん自らのミスで刻んだ場合は、150ヤード以上のボギーオンチャンスなら刻みました。

結果を見てみると、いつもよりスコアがよかったんですね。アマチュアゴルファーは、急がば回れが成立するってことでしょうか。ほかクラブ本数を減らしてラウンドする9本ラウンド、7本ラウンドも、ゴルフの戦略を考えさせられて面白いです。現在、クラブ10本だけ軽量キャディバッグに入れて、電車に持ち込んで移動するプランを画策中です。そのように条件を変えてラウンドすると、また新しい何かが見えて来ます。

あと試打ラウンドでよく見かけるのが2球打ちですが、これはルール&マナー的にやってはいけない行為です。ぎりぎり許せるのは、暫定球を打つまでかな。それもOBのときは前進4打ティ使用が多いので、臨機応変に対処してください。ゴルフ場は進行が遅れることを嫌がりますので、そこは注意しましょう。

そうやって練習と試打を繰り返して、新しいクラブを自分のものにしていく。ゴルフの精進に終わりはないです。次はグリップが滑るので交換かなあ〜、いやほんとゴルフは懲りだしたらキリがない道楽だと思いますよ。

■プロフィール■
木村和久
きむら・かずひさ/1959年生まれ、宮城県出身。世の中のトレンドを追求し、ゴルフや恋愛に関するコラムを多数執筆するほか、マンガ原作も手がける。隔週刊ゴルフ誌「ALBA」ほか、連載多数。

とがしやすたか
1959年生まれ。東京都出身。「青春くん」などで知られる4コマ漫画家。ゴルフ好きが高じて雑誌でラウンドレポートなども展開。

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