
もう何年も前のことだが、どうしても忘れられない息子の姿がある。
それは息子が1歳のときのクリスマス。
「去年は新生児だったし、今年が初めてのクリスマスみたいなものだなぁ…」とプレゼントを何にするか迷っていた。
1歳頃になればお気に入りの鉄板おもちゃがあってもよさそうなのに、当時の息子のお気に入りはペットボトル。
好きな遊びはキッチンの引き出しや扉をあけて中身を全て引き出すこと。
好きなキャラクターもこの頃はまだおらず、おもちゃよりも日用品に興味を持つんだよな…と、プレゼント選びは難航していた。
あ!
ならば日用品を息子のおもちゃ用としてあげるのはどうだろう?
こうして「日用品」に目をつけた母が選んだプレゼントは…。
テレビのリモコン(もちろん電池抜き)である。
普段、リモコンだけは絶対に手の届かないところへ置いていた我が家。
ときどきフッと気を抜いてテーブルの上に置いてしまった瞬間に息子が超高速ハイハイでリモコンへ向かって行くくらいには、彼にとって触ってみたい憧れの存在であったに違いない。
ならばクリスマスプレゼントにリモコンをプレゼントしようではないか!
果たして、初めての親サンタからのプレゼントに対する息子の反応やいかに!?
ちなみにこのリモコンはペットボトルに次ぐ息子のお気に入りおもちゃに追加された。
テレビのチャンネルが変わらないからすぐ飽きるんじゃ…とも思ったのだが、ボタンを押すことが楽しかったらしく、母の予想以上に堪能してくれた。(音も出ないのに…)
母の想像とはだいぶ違っていたリアクションは、今思い返してもちょっと笑えてしまう。
だが、きっとこの先も忘れることのない大切な思い出だ。
そんな息子も、もう7歳。
お年頃らしく、クリスマスプレゼントは本人が欲しがっていたゲーム機にした。
もう好きなものが湯水のごとくあふれ出てくる年齢になったので、親としてはリクエストには困らずありがたいが、本人がその中から1つに絞ることに頭を抱えているようである。