4つの1Wショットで“鬼門”突破 石川遼が苦手フェニックスを好発進

<ダンロップフェニックス 初日◇20日◇フェニックスカントリークラブ(宮崎県)◇7117ヤード・パー70>

石川遼が過去最高の滑り出しを見せた。今大会では過去14度の出場で初日のアンダーパーが一度もなかったが、この日は3バーディ・1ボギーの「68」をマーク。2アンダーの9位タイと好位置につけた。あすは過去8度60台を記録している相性のいい2日目。得意とは言えないフェニックス攻略へ、このまま好調をキープしたい。
フェアウエーキープ率50%。決して完ぺきな内容ではなかったが、しっかりとスコアをまとめた。ティショットが乱れたのは中盤。前半ラストの18番パー5ではティショットを右の林に打ち込んだ。モグラが掘った土の上にボールがあったため、競技委員を呼んで2度に渡って救済を受けてドロップ。結果的にボールの位置は林の奥に移動したが、ここは3オン2パットのパーで切り抜けた。

折り返しての2番パー4は「左の林に行って危なかった」と大きくスコアを落としてもおかしくないピンチだったが、なんとかボギーでホールアウト。4度のサンドセーブに成功するなど、結果的にボギーはこの1つだけだった。

過去4勝を挙げている得意の「三井住友VISA太平洋マスターズ」から、苦手のフェニックスというツアーの日程は長年変わっていない。「雰囲気や感覚でやってきて、御殿場はそれでうまくいってきた。好きなコースで気持ち良くプレーするのも楽しいけど、こういうコースで自分に何が足りないかを痛感することも大事。フェニックスをどう攻略するかはモチベーションになっています」。

ありのままの自分で挑むのではなく、それぞれのコースに合わせて必要なショットのバリエーションを準備するというのも今季の取り組み。今大会では「ベーシックなショット、低いフェード、低いドロー、高いフェードと1Wで4つのショットを打っています」。他のコースでは必ずしも必要がないショットも用意してきた。

「アイアンはドローとフェードなんですけど、ここは下に砂がある洋芝でボールが沈みがち。高麗芝の御殿場で調子が良くても、ここに来てドローを打とうとするとイメージが出なくてミスになる、ということを何度も経験してきました」。技術で対応するだけでなく、バウンスの少ないアイアンを用意するなど、来年以降に向けてはギアによる問題解決も検討しているという。

好スタートを切ったとはいえ、フェニックス攻略は道半ば。「なんとか自分が今持っている技術で、このコースをうまく攻められたらなと思う。修正したいショットもあるので、あと3日間気が抜けません」。今大会初優勝、そして今季初優勝に向けて、まずは好位置での決勝ラウンド進出を目指す。(文・田中宏治)

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