プロテスト合格直後の18歳・吉﨑マーナが“アマチュアラストマッチ”「いい終わり方ができたら」

<大王製紙エリエールレディス 初日◇20日◇エリエールゴルフクラブ松山(愛媛県)◇6595ヤード・パー71>

2週前の最終プロテストに一発合格した18歳の吉﨑マーナ(沖縄カトリック高3年)が、今大会に“アマチュア”として出場している。6バーディ・1ボギーの「67」で回り、首位と2打差の4位と好スタートを切った。
22人が合格した日本女子プロゴルフ協会(JLPGA)の98期生の一人として、8日の入会式では小林浩美会長から認定書を授与された正真正銘のプロ。入会の日付が12月1日付のために起こる“時差アマ”だが、当の本人は「まだプロになった実感も湧いていないので、アマチュアのときと何も変わっていない」とプロなのにアマ、アマだけどプロという不思議な立ち位置にも違和感はまったくないという。

はっきりしているのは、この試合がアマチュアとしてのラストゲームだということ。「本当にいい終わり方ができたらいいなと思います」。その一念でこの日は18ホールを回った。

4番で2メートルを入れて最初のバーディ。6番をボギーしたが、直後の7番パー4で残り135ヤードの2打目をピン左70センチにつけ、そこから3連続バーディと一気に伸ばすことに成功。後半のインも2バーディ・1ボギーと1つ伸ばした。地元・沖縄での3月の「ダイキンオーキッドレディス」の6位を上回る初日では自己最高となる4位で滑り出した。

「今週は伸ばしていかないとダメだと思うので、バーディを取れるところはしっかり攻めていきたい。きょうはボギーが2つあったけど、防げた部分はあった。でも、プロテストのときよりも、いい感じで流れをつかめて回れていると思います」

プロテスト合格後は、来季の出場優先順位を争う来週からの1次QTと12月2日から始まる最終QTの舞台となるコースを下見ラウンドしてきた。今季の最大の目標にしていたはずのプロテストを突破しても、「QTをクリアしないと来季はレギュラーツアーに出られない。喜ぶのはまだ先です」と浮ついたところはまったくなし。目力あふれる表情で、しっかり次を見据えている。

2019年にプロテストの制度が変更され、最終プロテストの開催時期も従来の6月下旬~7月上旬から11月に変わった。それ以降、今回の吉﨑のようにプロテスト合格者がアマチュアとしてトーナメントに出場するようになった。今週は同じくプロテスト合格者の高田菜桜も出場。過去には2021年の永嶋花音、22年の藤井美羽、23年の與語優奈、昨年の「伊藤園レディス」の小俣柚葉が“プロだけどアマ”で出場している。

プロテストの時は本名の吉﨑眞夏で出場したが、「入会式の時に正式に登録しました」と、これまでツアーに出場してきた時と同様に吉﨑マーナとして戦っていく。アマチュアとしてのゴールは、プロとしての第一歩でもある。

正規の手順を踏んでの出場で何ら問題はないが、「出るからには優勝を目指してやっている」と力を込める吉﨑の言葉が、もし現実になったら…。アマチュアVだけど、プロフェッショナル。種々のねじれは容易に想像がつく。週末の結末に注目したい。(文・臼杵孝志)

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