民主ペロシ氏、政界引退表明=女性初の米下院議長

 【ワシントン時事】米民主党の重鎮ナンシー・ペロシ元下院議長(85)が6日、2026年11月の次期下院選に出馬せず、政界を引退すると表明した。米国で女性として初めて下院議長を務めたペロシ氏は支持者向けの動画で、「下院の再選は目指さない」と明言し、「感謝の気持ちを胸に、誇り高き議員として残りの任期を全うする」と語った。
 ペロシ氏は1987年に下院議員に初当選し、07~11年、19~23年に下院議長を務めた。10年にオバマ政権で医療保険制度改革(オバマケア)の実現に尽力した。
 トランプ大統領と激しく対立。第1次トランプ政権では連邦議会襲撃事件などを受け、2度にわたりトランプ氏の弾劾訴追を主導した。トランプ氏の一般教書演説後、演説原稿を引き裂いたこともある。
 22年には現職下院議長として25年ぶりに台湾を訪問した。24年の大統領選で、トランプ氏に勝てる見込みが薄いとして、再選を目指していた当時のバイデン大統領に選挙戦からの撤退を促すなど、下院議長を退いた後も存在感を示した。
 トランプ氏は6日、ペロシ氏の引退表明を受け、「この国に多大な損害と悪評をもたらした邪悪な女性だ」とホワイトハウスで記者団に語った。 
〔写真説明〕ナンシー・ペロシ元米下院議長=9月23日、ニューヨーク(AFP時事)
〔写真説明〕トランプ米大統領(中央)が行った一般教書演説の原稿を引き裂くペロシ米下院議長(右、当時)=2020年2月、ワシントン(AFP時事)

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