
政府は22日の臨時閣議で、副大臣・政務官計54人の人事を決定した。このうち自民党派閥裏金事件に絡んで政治資金収支報告書に不記載があった関係議員は7人だった。高市早苗首相は裏金関係議員の入閣は見送ったものの、党役員人事と閣僚以外の政府人事では起用に踏み切った。裏金事件への世論の反発は根強く、首相の人選に批判が出る可能性もある。
首相は自民党総裁に就任した際、関係議員について「しっかり働いてもらう」と語っていた。木原稔官房長官は22日の記者会見で「全員参加、全世代総力結集という考えの下で適材適所の人事を行った」と説明。関係議員について「既に党で処分(を受け)、政治倫理審査会で説明責任を果たしている」として起用に問題はないと強調した。
起用された裏金関係議員は、堀井巌外務副大臣、根本幸典農林水産副大臣、佐々木紀、酒井庸行両国土交通副大臣、高橋はるみ財務政務官、小森卓郎経済産業政務官、加藤竜祥国交政務官。7人はいずれも旧安倍派所属だった。
〔写真説明〕認証式を終え、副大臣らと記念撮影する高市早苗首相(前列左から3人目)=22日午後、首相官邸
〔写真説明〕政務官らと記念撮影する高市早苗首相(前列左から3人目)=22日午後、首相官邸
〔写真説明〕副大臣会議で発言する高市早苗首相(左から2人目)=22日午後、首相官邸