
立憲民主党の安住淳、国民民主党の榛葉賀津也両幹事長は8日、臨時国会冒頭に予定される首相指名選挙への対応について国会内で協議した。自民、公明両党の連立政権継続協議が難航している現状を踏まえ、安住氏は野党候補の一本化を主張。「国民民主の玉木雄一郎代表で(野党各党が)まとまるなら有力候補と考える」と述べ、玉木氏を野党統一候補とする案を提起した。
榛葉氏はその場で回答せず、党に持ち帰った。ただ、榛葉氏は会談後、記者団に「立民とは憲法、安全保障などで決定的に考えが異なる」と指摘。「打算と数合わせで一緒に行動することは考えていない」と述べ、立民と共同歩調を取ることに慎重な姿勢を示した。
首相指名選挙は石破茂首相の退陣に伴うもので、会談には立民の笠浩史、国民民主の古川元久両国対委員長が同席。国民民主に対しては自民が連立枠組み拡大の交渉相手とみて働き掛けを強めており、立民には会談を通じてくさびを打ち込む狙いもあるとみられる。
日本維新の会の藤田文武共同代表は8日の記者会見で、野田佳彦代表を野党統一候補とすることにこだわらない立民の姿勢を「勇気がある」と評価しつつも、野党結集の可能性について「相当ハードルが高い」と語った。
〔写真説明〕会談に臨む(右から)立憲民主党の笠浩史国対委員長、安住淳幹事長、国民民主党の榛葉賀津也幹事長、古川元久国対委員長=8日午前、国会内