
ウクライナ海軍が運用する水上自爆ドローン「マグラV5」がトルコ領内に漂着したと、2025年9月30日にトルコのメディアが報じました。
数々の戦果をあげているとされる自爆ドローン
ウクライナ海軍が運用する水上自爆ドローン「マグラV5」がトルコ領内に漂着したと、2025年9月30日にトルコのメディアが報じました。
報道によると、トラブゾン県チャルシュバシュ地区沖にて、夜間に漁師の網にかかった状態で発見されたとのことです。
回収後、このボートがウクライナ軍によってロシア黒海艦隊を標的に多用されている水上自爆ドローンに似ており、爆発の危険があるとして通報されました。現場に到着した沿岸警備隊により、近隣のヨロズ港へ移送されたとされています。なお、懸念されたとおり、このボートの内部には爆発物が搭載されていました。
その後、イスタンブールから派遣された専門チームの調査により、これはウクライナ軍が使用している水上自爆ドローン「マグラV5」であることが確認されました。
トルコは、ウクライナにとって黒海を挟んだ対岸に位置しており、トラブゾン県までの距離はおよそ1,400kmに及びます。これは日本で例えると、東京から鹿児島県に相当する距離であり、このドローンが非常に長距離を漂流してきたことになります。
なお、マグラV5が漂流するケースは過去にも複数確認されており、一部はロシア軍に回収されたこともあります。しかし、これほど戦闘区域から離れた場所で発見されるのは非常に珍しいケースといえるでしょう。
また、港が封鎖された影響で現地の漁師が被害を受けているとも報じられています。ヨロズ水産協同組合のイスマイル・ユルマズ会長は、現地メディアに対し「爆弾処理班が来る予定です。港が閉鎖されたため、私たちは大きな影響を受けています」と述べました。
マグラシリーズはロシア黒海艦隊の艦艇を複数沈めているほか、対空ミサイルを搭載したタイプがヘリコプターや戦闘機を撃墜したという報道も行われており、持たざるものの兵器として各国の軍関係者や防衛企業などから注目されています。
【画像】そりゃ驚くわ… これが、トルコに流れ着いた水上自爆ドローンです