
【ワシントン時事】米政治専門紙ポリティコ(電子版)は24日、トランプ大統領がアラブやイスラム圏諸国の首脳らと開いた会合で、イスラエルによる占領地ヨルダン川西岸の併合を容認しない考えを表明したと報じた。会合はニューヨークで23日に行われた。
英国やフランスなどがパレスチナを国家承認した対抗措置として、イスラエルのネタニヤフ首相は西岸併合を検討。米国はイスラエルの後ろ盾だが、トランプ氏はアラブ諸国に配慮し、併合を認めない姿勢を示した。
トランプ氏は会合で、イスラエルがイスラム組織ハマスの掃討作戦を続けるパレスチナ自治区ガザでの戦争終結に向けた計画を提示。この中で、併合を容認しないことや、戦後統治の構想などに触れたという。
アラブ諸国首脳らは24日に共同声明を発表。「戦争を終結し、公正で永続的な平和の展望を切り開く(トランプ氏の)リーダーシップの重要性」を確認し、トランプ氏への協力を表明した。エジプトのシシ大統領も声明で「地域の平和を築く重要な基盤だ」と指摘し、計画を支持する考えを示した。
〔写真説明〕23日、米ニューヨークで会合に臨むトランプ大統領(右)とトルコのエルドアン大統領(AFP時事)