旧統一教会総裁が出頭=尹氏側近議員を逮捕―韓国特別検察官

 【ソウル時事】世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の韓鶴子総裁(82)が17日、韓国の特別検察官の事務所に出頭し、取り調べを受けた。これに先立ち、特別検察官は16日、教団側から不正な資金を受け取ったとして、尹錫悦前大統領の側近の国会議員、権性東容疑者(65)を政治資金法違反容疑で逮捕した。
 特別検察官は、教団と尹前大統領夫人の金建希被告=あっせん収賄罪などで起訴=、権容疑者が所属する保守系最大野党「国民の力」の癒着について捜査している。韓総裁はこれまでに3回の出頭要請を受けたが、健康上の理由で拒否してきた。
 関係者によると、韓総裁は政治資金法違反と請託禁止法違反などの容疑で取り調べを受けた。聴取は用意された50ページ超の質問票に基づいて行われ、韓総裁は黙秘権を行使せずに供述したという。特別検察官は認否を明らかにしていない。
 韓国の刑事訴訟法では、容疑者が正当な理由なく出頭要請を拒否し続けると拘束令状が請求されることがある。特別検察官の関係者は、韓総裁に対する請求は「現時点で考えていない」と説明した。一方で、今後逃亡や証拠隠滅の恐れがあると判断された際の逮捕状請求の可能性については「原則に従って処理する」と述べ、否定しなかった。 
〔写真説明〕17日、ソウルで特別検察官の事務所に出頭する世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の韓鶴子総裁(AFP時事)

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