
外環道から北へ延びる幅50mの巨大道路、国道4号「東埼玉道路」が、さらに延伸します。ただしこれは「側道」。本線にあたる「専用部」はどうなるのでしょうか。
一般部がついに延伸「東埼玉道路」
国土交通省 北首都国道事務所が延伸工事を進めている国道4号「東埼玉道路」(吉川市川藤~松伏町田島)3.8kmが、6月1日(日)15時に開通します。外環道から北へ延びる幅50mにも及ぶ巨大道路が、さらに延伸します。
ただ、今回延伸するのは「側道」です。本線にあたる高架の自動車専用部についても少しずつ工事が進んでいますが、まだほとんどできていない状態。専用部はどのような形になるのでしょうか。
東埼玉道路は埼玉県八潮市の外環道(国道298号)から北進し、春日部市へ至る計画の道路で、国道4号バイパスのさらにバイパスにあたります。沿道には国内最大級のショッピングモールであるイオン越谷レイクタウンが立地しており、現在はレイクタウン北側の吉川市内まで一般部が先行開通しています。
上下線のあいだには、巨大な中央分離帯があります。ここに設けられるのが、高架の専用部です(以下、IC・JCT名は全て仮称)。
「6つのIC」ができます
この専用部は2020年に事業着手。高架の外環道へ接続する「草加八潮JCT」を起点として、6月に延伸する一般部の新たな終点「浦和野田線IC」(松伏町)までが事業区間となっています。開通後はNEXCO東日本の有料道路となる見込みです。
4月現在、北首都国道事務所が専用部のイメージCGをウェブサイトで公表しており、そこから全貌をうかがうことができます。
外環道と草加八潮JCTに隣接して建設中の「外環八潮PA」に設けられるスマートICを含めると、新設されるICは6か所です。
外環八潮PAスマートICの北側に「草加八潮IC」、さらにレイクタウンまでのあいだに「蒲生柿木川戸線IC」、さらにレイクタウン付近に「越谷吉川線IC」が設けられます。
少し北へ進み、現時点で一般部が途切れる越谷市の新ましもり橋北交差点付近に「越谷総合運動公園川藤線IC」を設置。そして一気に北へ進んで、一般部の延伸区間の終点となる「浦和野田線IC」までが現在の事業区間です。
イオンレイクタウンの「ど真ん中」にインター!
東埼玉道路の専用部は、NEXCOの有料道路ではあるものの、ICは全て首都高のようなスロープ状のランプで地上の一般部とつながります。そのため、同じICでも方面によって出入口の位置が異なります。
なかでも「越谷吉川線IC」の東京方面出入口は、東埼玉道路を挟んでイオンレイクタウンのアウトレット棟と「mori」棟が向き合う区間、いわば“レイクタウンのど真ん中”にできる模様です。また、「越谷総合運動公園川藤線IC」は東京方面のみのハーフICとなります。
このレイクタウン付近をめぐっては、2024年に当初の設計を大きく変更することが公表されています。
専用部は越谷レイクタウン駅付近で、高架のJR武蔵野線をさらに高架でまたぎます。当初、この部分の橋梁高さは武蔵野線のレール面から6.7m程度の計画でしたが、高架上の鉄道施設の関係から、さらに約4.4mアップの11.1m程度に変更されています。
地上(T.P.)からの高さでは最大22m以上となり、地上3階建てのイオンレイクタウンの既存施設よりも高くなりそうです。
ちなみに、2025年3月時点の現地では、外環八潮PAの造成工事など、外環道に近い部分から工事が進んでいるのがわかります。専用部全体の開通見込みは未定です。