まさか…人口781人の村で「特定原付」県内初の死亡事故 家族旅行で訪れた男性 盲点だった観光地の対策

人口781人のリゾート地で起きた特定小型原付の死亡事故

 自転車に近い形状の着座タイプのフル電動原付が、公道で転倒、死亡に至る事故が沖縄県で発生しました。車両は特定小型原付扱いで、ヘルメットの着用義務なし。レンタル・サービスを利用する中で起きた事故でした。

 電動キックボードに代表される特定小型原付の安全対策は、都市部の交通問題とされてきました。しかし、今回の死亡事故は、都市部でも電動キックボードでもなく、交通量が極めて少ない観光地、比較的安全とされている着座タイプの特定小型原付に乗車中に発生しました。 現場は沖縄県竹富町小浜の公道上です。小浜島はサンゴ礁のビーチで人気の高いリゾート地。2024年8月11日正午頃、片側1車線の舗装された町道を、68歳の男性会社員が当該車両を運転中に転倒しました。 男性は島内の診療所から八重山市内の病院に海上保安庁のヘリコプターで搬送されましたが、約4時間半後の16時32分頃、頭部損傷により死亡が確認されました。 事故を捜査する沖縄県警八重山署によると、男性会社員は東京都在住で、家族と共に観光で同島を訪れ、当該車両で移動中でした。信号のない緩やかな下り坂で、単独事故と見られています。飲酒はありませんでした。 レンタル・サービスとして提供されていた車両は、特定小型原付として国内適合第1号となったモデルで、男性はヘルメットを着用していませんでした。 この事故を受けて、八重山警察署は同島を訪れる観光客に向けて、こう注意喚起しています。「交通機関がしっかりしていないので、今後も(特定小型原付の)利用が増えていくと思う。法的には努力義務ではあるが、事故のダメージを考えると、ぜひヘルメット着用をお願いしたい」 沖縄県警本部交通企画課は「特定小型原付による県内で初めての死亡事故」と、重視しています。「これまでも交通ルールの周知に努めているが、県外からの利用者も多い。事業者との情報交換を強化していく」 交通量が少ないリゾート地。つい油断しがちですが、ヘルメット着用で役立つのは他者との衝突だけではありません。自損事故の備えが求められています。

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