認可保育園の申し込み〜立場別心得〜

認可保育園4月入所の申し込みをする前に
11月に入ると、各地で認可保育園への申し込みがスタートします。
昨今ニュースでも話題になっているように、認可保育園への入所は簡単ではありません。そして、その難易度は、“どの立場で申し込みをするか”によっても変わってきます。自分がどの立場にいるのか自覚し、それに合った心構えをしておきましょう。

正社員(産休・育休中)の場合
正社員の場合、復帰を前提に産休へ入った方がほとんどだと思います。
しかし、「ポイントも高い方だし、認可保育園入所はきっと大丈夫だろう」などと思うのは希望的観測に過ぎません。

情報格差に注意
夫婦共に正社員でママは育休中となれば、他の立場の人より入所できる可能性が高いのは事実です。しかし、同じ条件の人もたくさん居ますよね。
そこで、1点を争う保活において重要になるのは「情報」です。
例えば、「去年、自分が希望している保育園に入れた人は一体何ポイントだったのか?」ということや、「同ポイントだった場合、どんな人が優先されたのか?」という情報はとても重要で、知っているのと知らないのとでは希望する園も変わってくるでしょうし、優先ポイントをいかに獲得するか、という作戦も変わってくるでしょう。
これらの情報をWEB上で公開している自治体もあれば、非公開という自治体もあります。中には、電話や窓口でのみの回答という自治体もあるのです。平日に役所へ行くことが難しい人は、窓口からの情報を得ることができません。
自治体側の情報提供方法も改善が必要ですが、待っていては出遅れてしまいます。自分でも出来る限りの情報を収集する努力が必要です。

リスクヘッジを怠るべからず
どんなに高いポイントを持っていても、“絶対”はありません。
万が一、保育園に入れなかった時のリスクが大きいのはやはり正社員のママ達です。育休期間をこれ以上伸ばせないという段階で預け先が見つからなければ、それこそ仕事を辞めるしかなくなってしまいます。
正社員だからと言って認可保育園の申し込みだけで安心せず、認証保育園や認可外保育園の確保まで確実に行いましょう。認可保育園の結果が出てから慌てて他を探しても、認証・認可外保育園は既にいっぱいで入れない…という場合がほとんどだからです。

パート・アルバイト(育休中)の場合
パート・アルバイト勤務でも一定の条件を満たせば育休が取得できる時代になりました。しかし、“育休=保育園に入れる”という訳ではありません。
認可保育園入所選考の際には、まず、週の出勤日数と勤務時間数からポイント(基準指数)が算出されます。パート・アルバイトで働くママ達は、正社員に比べると日数も時間も少ないことがほとんどなので、基準指数では正社員に及ばないことがほとんどです。

1ポイントでもアップさせるべし
そこで、少しでも有利になるためにはポイントをアップさせなければいけません。
調整指数の項目を熟読し、1ポイントでもアップできる部分はないか見落としのないようチェックしましょう。
基準指数をアップさせる為に、思い切ってフルタイム勤務に切り替えるという方法もひとつです。今後のキャリアプランとしてフルタイムも考えているのであれば、このタイミングで決意を固めるのも良いかもしれません。
または、条件で定められた期間と日数以上、認可外保育園やベビーシッターなどを利用していればポイントはプラスされます。

認可外も視野に入れよ
パート・アルバイト勤務の場合、正社員に比べると認可保育園に入所できる可能性が低いことは、既にお伝えしました。すると、4月入所を希望している場合、認証・認可外保育園という選択肢が濃厚になってきます。
認可外保育園は、早朝・夜間保育など時間的に融通がきいたり、個性的な教育カリキュラムを取り入れていたり、認可保育園にはないメリットも多くあります。
滑り止めとしての認証・認可外保育園ではなく、通わせることを前提にしっかりと選びましょう。但し、保育料が高いことが多いので、自分の時間と稼いだお金をどのように使うか良く考えて決断したいですね。

これから仕事を探す場合
これから仕事を探す場合は、「求職中」という扱いで、入所後3か月以内に就労を開始することを条件に申し込みができます。しかし、優先順位はきわめて低いので認可保育園入所はかなり難しいのが現実です。

ワーママになる覚悟はいかに
上記のように、これから仕事を探す場合でも申し込みは可能です。しかし、就活はもちろん、様々な書類を集めたり、細かい項目まで記入したり、申し込み自体もそれなりに高いハードルがあります。この最初の段階でも、ワーママになる覚悟が試されているように感じます。
そして、実際のワーママ生活もイメージできていますか?
毎朝早起きをして、子どもと自分の支度を整え保育園へ。仕事を終えてお迎えに行き、帰宅後は夕食の準備です。食べさせたら早々にお風呂と寝かしつけ。ヘトヘトになって一日を終えてまた次の日。慣れるまではこの繰り返しです。
なぜ働くのか?を明確にしてから申し込みをすることをおすすめします。

働き方の多様性を知るべし
勤務日数や勤務時間が多い方が認可保育園に入りやすいというのが今の現実です。その為に、働き方の多様性が奪われている部分もあるでしょう。
しかし、一方で「多様性」つまり「ダイバーシティ」の考え方が広がりつつあるのも事実です。ワーママに優しい企業を見つけ就職し、仕事をはじめてから在宅勤務や時短勤務に移行する方法もあります。
または、保活に参加せず、一時保育を利用するなどして自分のペースで出来る小さな仕事を生み出しても良いですよね。
例え大きな収入にはならなくても“自分が仕事を作る”という発想を持ってみるだけで一気に考え方が広がるのではないでしょうか。

(文・亀山 美千代)
 

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