昨季ツアー通算5勝目を、初の年間複数回優勝で飾った青木瀬令奈。若手が台頭する女子プロゴルフ界にあって、飛ばないながらも、正確性やグリーン周りの技術の高さを生かして存在感を放っている。そんな青木に、今季の、そして今後の目標を語ってもらった。
さて、彼女の次なる目標とは何だろうか？
「目標は、私の憧れの存在である不動裕理さんです。不動さんは通算50勝、生涯獲得賞金13億円超というレジェンド。15、16年当時に生涯獲得賞金で不動さんが記録して話題となった10億円にいつか近づきたいと思っていました。今でも思っています」
青木の生涯獲得賞金は現在4億1388万8225円。当時不動が突破した生涯獲得賞金10億を意識すべく、「Billion（10億）」の文字を刻んだ指輪を海外で作ったというほど。そのための準備も怠りがない。
「オフを返上して、開幕までに何をやればいいかをトレーナーに考えてもらい、トレーニングに励んできました。スタートしたのは、（昨年の最終戦）『リコーカップ』の2日後。22年よりも早い始動になりました」
テーマは“出力を上げる”ことだ。「クラブを振る感覚は変えずに出力を上げて、飛距離アップはもちろん、スイングの安定性を高めたいと思っています」。
具体的には、瞬発力を上げたり、それを持続させるメニューが中心になっているという。そしてもう一つ、彼女のモチベーションアップの要因になっているのが盟友、成田美寿々の存在だ。
「私が4年間、ステップでプレーしていたとき、『早く私を脅かす存在になってね』と刺激を与えてくれたのが美寿々。今度は、私の番。彼女が『もう一回頑張ろう』という気持ちになるまで、突っ走ろうと思います」
ここから始まる青木瀬令奈の第二章は見逃せない。
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