メジャーの洗礼に「意味がわからない」 蝉川泰果が苦しんだ初日に再確認した“持ち味”

<全英オープン 初日◇20日◇ロイヤル・リバプールGC(イングランド)◇7383ヤード・パー71>
 
昨年の「日本オープン」を制した資格で、この「全英オープン」でメジャー初出場を飾った蝉川泰果。ワクワクな気持ちで迎えた初日は、苦しい一日となってしまった。3バーディ・9ボギーの「77」で130位タイ。予選通過に向けては、2日目での大まくりが必要となった。
出だしから“洗礼”を受けた。ティショットがフェアウェイ左のポットバンカーにつかまり、2打目は左のラフに出すだけ。それでも、そこからグリーンを捉えて2パットのボギーで切り抜けた。3番でバーディとすると、354ヤードの4番パー4では「狙ってるわけじゃなかったけど、うまく転がって乗ってくれた」と“ワンオン”に成功。7メートルのイーグルトライから連続バーディを奪って、「流れいいのかな」と落ち着いたスタートを切った、はずだった。
 
その後は3つのボギーで、2オーバーでの折り返し。ここからずるずると引きずられるようにボギーを重ねて、6オーバーまで後退した。「全然、練ランでやってきた意味が全くなかった」と、自身の18ホールのプレーに落胆しながら、バッサリと切り捨てるように振り返った。
 
後半の14番では、またもリンクスの罠に苦しめられた。ティショットが左からの風で、さらには会心のカットボールを打ったものの、「左から全く影響がなかった。そのまま真っすぐ行った」と、打球はポットバンカーに落ちた。それが壁にピタッとつき、またもラフのほうに7ヤード出すだけ。「(壁に)へばりついてたのが…意味がわからない」と不運も重なった。
 
ボギーが多かったこの日のマネジメントについても、冷静に見つめ直す。ティショットで刻むことが多かったというが、「結構失敗した」とフェアフェイキープ率は14ホール中3回のみ。「刻み慣れてもいないし、抑え球もそんなにうまくない。ドライバーをもっと持っていればよかった」と後悔することに。一方で、「ドライバーで真っすぐ狙っていく方がチャンスが広がるかな」と自身の強みを再確認することができたともいえる。
 
「全部、もう1回、イチから練習して準備しようかなと思います」と切り替えて臨む2日目。ドライバーを振り続ける攻めの姿勢へ。自身初メジャーをこのままで終わるわけにはいかない。(文・笠井あかり)

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