
<ミネベアミツミ レディス 北海道新聞カップ 最終日◇9日◇真駒内カントリークラブ 空沼コース(北海道)◇6420ヤード・パー72>
北海道の4日間は悔し涙で締めくくることになってしまった。首位と5打差のトータル6アンダー・4位タイからスタートしたアマチュアの都玲華に、レギュラーツアーでの上位争いのプレッシャーが襲った。「自分で思っているよりも緊張していて、腕も振れていなかった。普通にやっているつもりでも普段のスイングと同じようにはできていませんでした」。それでもここで悔いとして残したものは、そのまま今後の糧になる。
1つ落として迎えた8番パー3は、特に“普段のスイング”ができなかったことを痛感するホールになった。この日の実測は159ヤード。そのティショットは「普通に打ったら少し届かないかな」という意識から、意図しなかったような強振になってしまった。ボールはキャリーでグリーンをオーバー。その動揺からか、アプローチなどをまとめられずトリプルボギーを叩いてしまった。
直後の9番、さらに12番で1つずつスコアを戻したものの、16番からの上がり3ホールは3連続ボギーという結果に。「伸ばしたい、少しでも上に行きたいという気持ちが、自分を苦しめた。初めて上位争いをして、そこで自分がどういうふうになるかがよく分かった試合でした」。経験不足。それが最後の最後に露呈してしまったような形だ。「最後まで諦めずにやったけど、上手くいかなかったり、全然通用しなかった」。ホールアウト後には、こみあげる涙を止めることができなかった。
2004年2月18日生まれで、同学年には川崎春花、櫻井心那、尾関彩美悠といったすでにツアー優勝を経験している選手もいる。今年3度目の受験となるプロテストを突破し、早く同じ舞台に立ちたい。高校3年時に初めて受けた2021年は、腰の疲労骨折で棄権。翌年も最終まで進んだが合格を射止めることができなかったが、北海道で学んだものは今年そのまま生きるはずだ。
「77」と落とし、トータル1アンダー・16位タイまで順位は落としたが、ベストアマには輝いた。「誰でも貰えるわけじゃないですし、いただけることにはすごく感謝しています」というが、やはり「ここまできたら優勝したかったですし、もう少し自分のプレーをして、応援してくれる人たちにも楽しんでもらいたかった」という気持ちの方が大きい。次に迎える大事な舞台で、この悔しさを晴らしたい。