
やり始めるとつい、時間を忘れ熱中してしまうパソコンやスマホ。毎日の長時間使用は、目の疲れや肩こりなど、様々な健康被害をもたらします。そして最近増えているのがパソコンやスマホの使用が原因で起こる顎関節症です。これら電子機器の使用から、なぜ顎関節症が起こってしまうのでしょうか。
パソコン・スマホの使いすぎで顎関節症に
使い出したら止まらない!パソコンやスマホの存在は、依存症(恐怖!生活を狂わせてしまうインターネット依存症って?)に陥る危険性をはらんでいます。何においても依存してしまうと、無理がたたって体調不良が起こりやすいもの。家では寝転びながらノートパソコンやスマホを楽しみ、また座って使用していたとしても、小さな画面に体を適応させようとするために、姿勢が悪くなりがちです。こういった無理な姿勢は、肩や背中、腰だけでなく、顎にも負担をかけてしまいます。顎の筋肉が凝ってしまったり痛みが出るのは、顎を突き出した姿勢で画面を食い入るように見ることでも起こります。最近どうも口が開けづらい、ものを噛むときに痛みがある、顎を動かすとひっかるような感覚と同時に動かなくなるなどの症状があれば、顎関節症を疑ってみる必要があります。
顎の筋肉に負担がかかる顎関節症
顎関節症はとてもポピュラーな病気であり、日本人の2人に1人が経験すると言われています。近年はパソコンやスマホなどの使用により若い世代の女性に顎関節症が増えています。顎関節症はその患者数は多いものの、いまだに決定的な治療法はないそうです。昔は顎関節症は噛み合わせの悪さが原因とされ、歯を削って調整したり、マウスピースを着用するなどの治療が行われていました。しかしこの方法ではあまり効果が見られず、患者の負担が大きかったようです。最近では顎関節症は顎の関節よりも、顎の筋肉に問題が起こっているとみなされるようになったとのこと。顎への負担を取り除き、また顎周辺の筋肉ストレッチや運動を行いながら、治療を進める方法が取られるようになってきているそうです。
噛み締め癖のある人は要注意
誰もがなりうる顎関節症は、パソコン・スマホが原因とされる以外にも、日常的に頬杖をついたり、寝転がって本やテレビを見たり、うつ伏せに寝るなどしていると、顎に負担がかかり顎関節症が起こりやすくなります。それから上の歯と下の歯が常に触れた状態で、しょっちゅう噛みしめる癖のある人は要注意です。通常リラックスした状態では、上下の歯は離れているのが普通です。常に噛みしめた状態(頭痛や輪郭の変化も! 「噛みしめる」ことの弊害)であると、顎の緊張が続き血行も悪くなり、痛みが出やすくなります。また噛みしめ癖は顎だけでなく、首や肩などの凝りや痛みの原因ともなります。噛み締め癖のある人は意識的に治すようにし、すでに口が開けづらい、顎の痛み等の症状がある場合は、放置せずに早めに歯科医院を受診してみましょう。
writer:Akina