フランス海軍は2026年5月23日、原子力攻撃型潜水艦「ペルル」が最後の航海に出航したと発表しました。
まさかの方法で廃艦を逃れた潜水艦
フランス海軍は2026年5月23日、原子力攻撃型潜水艦「ペルル」が最後の航海に出航したと発表しました。
同艦は退役のためシェルブールへ向かい、そこで任を解かれることになります。同艦は奇跡の復活を遂げた潜水艦として知られています。
「ペルル」はリュビ級攻撃型原子力潜水艦の6番艦として1993年7月に就役しましたが、2020年6月12日にトゥーロン基地へ入港した際、整備中に火災事故に見舞われました。
当時、火災発生時には核燃料は搭載されていなかったものの、艦首の広範囲が損傷し、一部が溶け落ちるなど、同国軍事省が「深刻な火災」と評するほどの規模でした。一時は廃艦も提案されたほどです。
しかし、廃艦を避けるため、軍事省は2019年7月に退役した姉妹艦「サフィール」の艦首を「ペルル」に流用することを決定。つまり同艦は、“ニコイチ”潜水艦として復帰する方針が採られました。当時、修理を担当したナーバル・グループは、このような修理は世界初であると発表していました。
重要な接合箇所の作業については、事前に3Dデジタルモデルを作成し、電気技師や配管工、ボイラー技師らが仮想空間で予行演習を行ったうえで実作業を開始。約10か月に及ぶ「サフィール」艦首の溶接作業をはじめ、さまざまな修理を経て、2023年7月6日に復帰しました。この修理により、全長は元々の73.6mから1.4m延長されています。
「ペルル」は、5月20日早朝、フランス国旗を掲げてトゥーロン海軍基地を出港。30年間駐留したヴァール港を後にしました。
【動画】え、ホントだ!? 火災で溶けた潜水艦をニコイチ修理する様子