サンタも迷惑!? 子どもを脅さずに育てる言葉のコツ

もうすぐクリスマス!
子どもはもちろんサンタさんが来てくれるのを楽しみにしています。
この時期に効果的なのが、「そんなことしているとサンタさん来ないよ」という脅し。
子どもはサッと動いてくれるんですが、サンタさんに頼った言葉かけを続けていていいんでしょうか?

サンタさんの力は絶大

「そんなことするとサンタさん来ないよ」
「○○しないとサンタさんが来ないよ」
などとサンタさんの名前を出すと本当に効果てきめん!
プレゼント欲しさに言うことを聞いてくれますから、わが家でもさんざん使い倒しました。

夜なかなか寝ない時に「早く寝ないとサンタさん来ないよ」。
朝保育園に行き渋りそうになると「いい子にしかサンタさんプレゼントくれないんだからね」
など、さまざまなバリエーションで、とにかく使い勝手がいいですよね。
でも、これってよく考えてみると、サンタさんをダシに使った脅しですよね。

サンタ頼りの言葉の弊害1・親を甘く見るように
「○○すると悪いことが起きる」系の脅しでよくあるのが、
「あの怖いおじさんに叱られるよ」
「先生に怒られるよ」
的な叱り方。
自分で叱らずに、別の怖いものをダシにして言うことを聞かせる方式です。
少し前に流行った「鬼から電話」なんかはそれのハイテクバージョンかもしれませんね。

一時的に子どもは言うことを聞きますし、親よりも怖い物があるという畏怖の気持ちを持つので悪くないのですが、親が自分以上のスゴイ何かの権威を借りているのが分かるくらい成長してくると、親を軽く見るという弊害があります。

私も自分の子どもにさんざん言ってしまった手前、ダメだとは言いにくいですが、できることなら叱ったり注意するとき「サンタさん」の出番を減らして、嬉しい楽しいときに多く登場してもらうように意識しましょう。
親としては「サンタさんにプレゼントをもらった」という楽しい思い出を心に残しておいて欲しいものですが、あまりサンタさんをダシにガミガミ言い続けていると「サンタさんにプレゼントもらえないよとママに叱られた」のほうが印象づけられてしまいます。

サンタ頼りの言葉の弊害2・プレゼント目当ての行動になってしまう
じゃあ「○○すればいいことがある」と声を掛ければいいんじゃない?と思いますよね。
これは脅すよりはマイルドですが、今度は「サンタさんからのプレゼント」というエサで子どもを釣るというか、取引にしてしまっています。

「100点とったら100円あげる」というのとちょっと似ています。
クリスマスが過ぎたらお年玉を出しにするという手もありますが、取引をするのがあたりまえになっていると、子どもは「得をしないならやらない」となってしまいます。

サンタ頼りでない声かけを工夫しよう
「○○しないと来ないよ」という脅しも、「○○すれば来るよ」という取引も効果がありますが、どちらも劇薬だと思ってください。
脅しはいずれ効果がなくなります。
取引はエスカレートして足元を見られてしまいます。

サンタさん頼りではない正攻法をできるだけ工夫しましょう。
たとえば、ご飯をきちんと食べなければいけないのは栄養のバランスをよく食べて、体を丈夫に強く育てるためです。
夜早く寝なければいけないのは、身体をしっかり休ませて成長させるため、など理由を説明することを面倒くさがらず、できるだけ言葉にしましょう。

なぜそれをしなければいけないのか」「それをしてはいけないのか」という理由がわかれば、子どもだってちゃんとできます(すべてちゃんと、というわけにはいきませんが、それは大人も同じですよね)。
さらに言葉にして伝えることは、子どもの想像力や思考力、表現力を育てることにもつながるのだそうですよ。

(文・曽田 照子)

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