「むいてない」自覚があるママほど、子育てがうまくいく3つの理由

ふと「自分は子育てに向いていないんじゃないか」と思ってしまうママって結構多いんじゃないでしょうか。
でもね、色んな親子を見ていると「自分は子育てに向いていない」というママのほうが、子育てはうまくいくという傾向があるような気がするのです。
一体どういうことなのか、お伝えします。

うまくいく理由その1:「ちゃんとやろう」としている
かつての私もそうでしたが「子育てに向いていない」と言うママの多くが理想と現実のギャップを感じているんじゃないかと思います。
こうした方がいいのに、こうしたいのに、というイメージはあってもその通りにできず、自分自身にイライラしてしまう。
ちゃんとやろうとすればするほど、理想からはほど遠い自分にガッカリしてしまったり、このままじゃダメだと思ってしまう。
考えれば考えるほど落ち込むというループにはまってしまうんですよね。

でも、「子育てに向いている人」ってどんな人でしょうか?

ミルクをあげるときに子供の目をじっと見つめて穏やかに微笑む聖母のようなママ?
どんなに寝不足でも夜泣きにちゃんと対応できるママ?
子どもがどんなにいたずらしても反射的に怒鳴ったりしないママ?
イヤイヤ期の子どもと同じレベルで言い合ったりしないママ?
仕事も家事も手を抜かず子どもとの時間もしっかりとって自分もキレイなママ?

イメージは人それぞれでしょうが、冷静にひとつひとつ拾い上げて組み立てていくと「そりゃ無理だわ」って思いませんか?
そうなんです、無理なんです!
無理なところを目指して「ちゃんとやろう」としているからこそ、ちゃんとできない自分に落ち込む、という構図です。

無理するのはよくありませんが、子どものためにこうしたいという理想像をイメージしてちゃんとやろうとしているのは、悪くない、むしろ、いいことだと私は思います。

うまくいく理由その2:自分をジャッジできる客観性がある

「子育てに自分が向いていないのでは」と疑うということは、自分の子育てを客観的に見ようとしているということ。
これってすごいことですよ!

人間誰しも自分に甘くなりすぎたり厳しくなりすぎたりしてしまうもの。
実際に冷徹に客観視できているかはともかく、自分の子育てをしっかり見極めようとする姿勢は素晴らしいと思いませんか。
これは非常に知的な母親であるという証拠です。

もしも「周囲に比べて自分が向いていない」と思うなら、それは周りが見えている、ということでもありますよね。
つまり、しっかりとした社会性があるということです。
比べすぎないように気をつけていれば、子どもも周囲との協調が得意になるに違いありません。

うまくいく理由その3:子どもへの「押しつけ」が減る

子育てには正解がありません。
だから「自分は子育てに向いている」と思っている人の多くは、自分の判断を常に正しいと思い、自信満々で子どもに自分の考えを押しつけてしまいがちです。
これって、やられた方の子どもにしてみれば、いい迷惑なんですよね……。

自分が正しいと頑なに信じ込んでいる親は、「いいからやりなさい」と自分の信じた道を押しつけるだけ。
そうなると子どもは反発して反抗的な態度をとるか、考えることを諦めて親のあやつり人形になってしまうか、表面だけ取り繕って内面に色々ため込んで将来つまずくか、これらのどれか(あるいは全部)になってしまいます。

でも「子育てに自分が向いていないのでは」と恐れる気持ちがあれば、自分の常識や感覚を子どもに押しつけることは少なくなるでしょう。
逆にそれがいいのだと思いますよ。

もう少し「成長」を待ってみては?

私自身、今でこそこうして子育てコラムや書籍を書いていますが、実は3人の娘を育てながら何度も何度も「自分は子育てに向いていない」と思ってきました。
精神的に安定してないし、スキルも体力も足りない、何よりも赤ちゃんのお世話や幼児にペースをあわせるのが苦痛でした。

でも、子どもが成長していくうちにだんだん変わってきたんです。
……えーと、変わってきたのは私ではなく子どもの方!
子どもはいつの間にか成長して「世話をする対象」ではなく「別の人格を持った人間」になっていたのです。

子どもの成長に応じて、子育てで必要とされるマインドやスキルは変化します。
今現在「子育てに向いていないのでは」と思うママは、もしかしたら赤ちゃんや幼児の子育てには向いていないけど、小中学生を育てたり、高校生や大学生の若者を育てるのに向いている、という可能性が大いにあります。
「むいてない」と悲観せず、長い目でお子さんの成長を待ってみてはいかがでしょうか。

(文・曽田 照子)

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