シード危機でも心は静かに 塚田よおすけは悟りの境地で首位浮上「何にも考えてない」

<ダンロップフェニックス 2日目◇21日◇フェニックスカントリークラブ(宮崎県)◇7117ヤード・パー70>

現在賞金ランキング70位、5シーズン連続で保持してきた賞金シードに黄色信号が灯っている塚田よおすけがボギーなしの「66」で回り、トータル7アンダーで首位に並んだ。2016年の「日本ツアー選手権森ビルカップ」以来のツアー2勝目も見えてきたが、本人はシードも、優勝も「何にも考えてない」。結果ではなくゴルフができる喜びにフォーカスしている。
今季の不調の原因はティショット。「夏以降、全然ダメで、曲がるのはいいんですけど、どっちに行くか分からないのがキツイ。ここ数週間は少しひらめいたこともあって、どっちに飛ぶなっていうのがある程度分かってきたんで、ストレスがなくなってきましたね」。曲がらないわけではないが、曲がっても想定の範囲内。一時は棄権を含めて、決勝ラウンドに進めない試合が4試合続いたが、直近の5試合では予選落ちが1回と安定してきた。

残り2試合がシード獲得に向けた正念場となるが、塚田は「何にも考えていない」と繰り返す。「夏場はもがいていたけど、人間諦めるんですよ。もういいや、そろそろかなって。昔だったらソワソワして、自分にプッシャーかけて自滅してたと思うけど、何を言ったって、何を言われたって状況は変わらない。結果は分からないけど、明日も普通にゴルフをするだけですよ」。金髪にピアスといういで立ちからは想像がつかないが、どこか悟りを開いたよう口ぶりだった。

そんななか、各日の終了時点でも首位に立つのは優勝以来というデータを知らされると「えっ、そうなの、そんなことないでしょ」。9年間試合に出続けながら首位がないというのは少し気恥ずかしかったのか「こうやってインタビューを受けるのが嫌いなんで、順位を見て調整してるんですよ。コンペで優勝スピーチがやりたくない人っているでしょ」とうそぶいた。

決勝ラウンドに向けても気持ちは特に変わらない。「みんな子供のころに好きでゴルフを始めて、それが職業になって、怪我したり、いろいろあるけど、今もこうやってゴルフができていることに喜びもあるし、ドキドキしてたころの自分を懐かしいななんて思ったり、そんな感じですよ」。今季から、子供たちに親しみを持ってもらえるようにと登録名を本名の「陽亮」から「よおすけ」に変更した心優しき不惑の40歳は悟りの境地で9年ぶりの優勝に挑む。(文・田中宏治)

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