
日本ゴルフツアー機構(JGTO)は29日、米国男子ツアー(PGA)と欧州男子ツアー(DP)とのアライアンス(協力関係)契約を更新する見込みであることを明かした。都内で行われた定例理事会後、会議の議題や決定事項について諸星裕会長(もろほし・ゆたか)と倉本昌弘副会長が報道陣に説明し、取材に応じた。
JGTOは2022年12月、PGAとDPとの3団体によるパートナーシップを発表。JGTOの賞金ランキング上位3人がDPの出場権を獲得し、ある時点でのランキング1位はPGAの来季出場権をかけた予選会『Qスクール』に最終ステージから出場できることになった。この契約は今年12月までとされていたが、「交渉をして、新たな5年間の契約を結べる方向になっている」と発表した。
これにより、DP出場権、PGAの最終QT出場権というパスウェイは継続される予定。「選手にとってはいい条件だと思います」と声を弾ませた。
ただ、この場合、LIVゴルフやアジアンツアーのインターナショナルシリーズ(IS)が、JGTOと共催という形で開催することができなくなる。インターナショナルシリーズは、LIVゴルフをバックアップするサウジアラビア系ファンド『PIF』が出資する高額維賞金大会。今年5月には日本で初めて開催され、JGTOとの共催ではないものの、開催国としてJGTOにも一定の出場権が付与された。
「ISの方が非常に大きな心を持ってくださって、30名くらいの選手を(大会に)呼んでくださった。そういう意味では選手にとっても良かったのかなとは思っています」と、同大会について振り返った。
諸星会長は世界における日本男子ツアーの立ち位置について、「やはり残念ながらまだ力がないので…」と切り出しつつ、「どうしても世界の潮流を見極めながら、どういう立ち位置でいることができるのか。流されながらも仲間をつくって、何かあったときにパッと固めることができるような準備はしています。第三極というものにはいずれなると思うので、そういられるような下準備や心構えをして、コミュニケーションを取っている」と話した。