首位独走中だったルーキーも餌食に 今季“最恐”パー3で11人がトリ以上の大波乱

<ミヤギテレビ杯ダンロップ女子オープン 2日目◇27日◇利府ゴルフ倶楽部(宮城県)◇6590ヤード・パー72>

宮城での3日間大会は、2日目を終えて首位に6人が並ぶという大混戦の展開となった。これは最終日前日の最多人数タイ記録で、過去には1995年の「大王製紙エリエール女子オープンゴルフトーナメント」、2011年の「ニトリレディスゴルフトーナメント」の2例しかない異例の“団子状態”だ。
選手たちが口を揃えて「今年はグリーンが特に硬い」と語るほど、難しいセッティング。昨年覇者の安田祐香も「2桁いけば優勝争いかなと思います」と予想し、優勝スコアを低めに見積もっていた。

その予想通り、2日目終了時点での首位スコアは4アンダー。初日は25人がアンダーパーをマークしたが、2日目は12人まで減少した。

多くの選手が伸ばしきれなかった2日目は、初日以上の強風に見舞われ、最大瞬間風速は11.8m/sを記録。さらに選手を苦しめたのが、グリーン手前に大きな池が広がる名物ホール、15番パー3(実測172ヤード)だった。

最難関のホール難易度で、この日は15番でトリプルボギー以上を叩いた選手が11人も出た。

トータル7アンダーの単独首位で15番を迎えた徳永歩は、ティショットを池に落としダブルボギー。同組の葭葉ルミは打ち直しも池に入り、“+4”を叩いた。

この日のピン位置はグリーン手前から31ヤード、左9ヤード。徳永は「ピンを狙わない」と意識していたが、「気持ちの奥底で狙ってしまった」と欲に負けてしまった。ここから流れを崩し、18番もダブルボギーに。7位まで後退した。

葭葉はグリーン左端に着弾したボールが無情にも池へ。打ち直しは「いいショット」だったと語るが、回る風に翻弄され距離感が合わず、2段グリーンの傾斜に当たり転がり落ちて再び池ポチャ。トータル4アンダーから一気にイーブンパーの18位まで順位を落とした。こうした波乱もあり、首位に6人が並ぶ混戦となった。

今シーズンのパー3で、ここまでトリプルボギー以上が多発した例はなく、この日の平均スコアは「3.7075」となった。

比較すると、今季のパー3で最難関とされたのは「ゴルフ5レディス」の14番(ゴルフ5カントリー オークビレッヂ)で、平均スコアは「3.3652」。ここではダブルボギーが14人、トリプル以上は1人だった。続いて「アース・モンダミンカップ」の9番(カメリアヒルズカントリークラブ)が「3.3265」で2位、トリプル以上は3人。3位は「Sky RKBレディスクラシック」の12番(福岡雷山ゴルフ倶楽部)で「3.2425」、トリプル以上は1人にとどまった。

こうしてみると、今大会の15番ホールはまさに“最恐”ホールと言える。大混戦のまま最終日を迎えるが、ここが優勝争いのカギを握りそうだ。(文・齊藤啓介)

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