
22日、ヤマハが『RMX』の最新モデル『RMX DD』シリーズを発表した。「新たな技術で最大限の飛距離と方向安定性をゴルファーに提供するゴルフクラブ『RMX DD』を、ドライバー2モデル、アイアン3モデル、フェアウェイウッド、ユーティリティのラインアップで10月24日より全国で発売します」と、同社。何が良くなったのか、事前にいち早くコースで試した感想を含めてレポートしたい。
まずは、ドライバーについて。前作はチタンフェースでヘッド特性が操作性に優れていた反面、「ミスに寛容ではなかった」と認める同社。今作は8軸カーボンフェースを『インプレスDRIVESTAR』より積層を薄くして採用し、「ヤマハ史上最高初速を出せる」うえで、狙い通りに球を集める“集弾性”にもこだわった。
「ヘッドスピード40~44m/sのゴルファーが効果的なギア効果を得られるように設計された新バルジデザインにより、打球の方向安定性が向上しました。また、特殊な素材を塗布したフェース面の凹凸設計により、雨天などの条件に左右されないスピンの安定性を生み出します」(同社)
■『DD-1』でも打てる人がかなり多そう!
ヘッドは『DD-1/DD-2』の2つがあるが、ポジショニングマップはど真ん中で、前作よりはるかに多くのゴルファー層をカバーし、2つとも寛容性の高いヘッド特性となった。それぞれにMOIや重心深度が異なるが、トウやヒールに打点を外しても【ギア効果】で戻って集弾性を高めるため、同社は最適バルジを模索。なんと、見慣れぬテスト用キットを用意し、11種ものバルジを試作して検証したという。
実際、『DD-1』を打つと『インプレスDRIVESTAR』より弾きが良く感じて、トウに打点を外しても右へ抜ける度合いが少なく、空中で耐えてくれた。左へ巻き込む酷いミスはさすがに救ってくれないが、少しフェースが開くミスでは“バルジの違い”を一般ゴルファーでも実感できそうだ。『DD-2』は『DD-1』よりつかまりが良く、スピン量も多めで低いスライス傾向の人に合いそう。
■アイアンは1本からオーダー可能に!
今作のアイアンは「軟鉄鍛造3兄弟」。一枚モノの『RMX DD-1 TOURMODEL』、飛びと操作性に寛容性を加えたいいとこ取りの『RMX DD-1』、安心感のある大きめサイズでやさしい『RMX DD-2』の3機種とも、軟鉄鍛造ボディで調角が可能。リーディングエッジも3機種それぞれ最適に削り、刺さりにくく跳ねにくい【V字ソール】を採用している。
記者には7Iロフト31度の『DD-1』アイアンがサイズも距離感も使いやすかったが、永井花奈が6Uの代わりに6Iを投入した『DD-2』(7I:28度)も好印象だった。前作『RMX VD/X』アイアンはネックが異型でサイズも「大き過ぎる」と感じたが、今作の『DD-2』はクセのない設計で初打ちでも球をコントロールしやすかった。
今作はPINGなどと同様に、アイアンは「1本単位でオーダーが可能」となったことも大きく、選手のように上と下の番手で異なるモデルを組み合わせることも可能だ。税込価格はドライバーが96,800円、FWが59,400円、UTが49,500円、アイアン5本セットが126,500円~、単品25,300円~となる。