
子育てをしていると、びっくりするほど感動することがあります。私の20年の子育て生活を振り返って、感動したことベスト10をあげてみました。
第10位:カラスと会話
ベビーカーで散歩させているとき「カァ!」と鳴いたカラスの声を真似し「かー」と言った三女。カラスも「カァ!」と返事をしました。
カラスって鳴き声で会話しているんですって! 知ってましたか? まだ言葉が出ない頃だったのに「カラスとの会話が成り立っている」と感動したものです。
ちなみに長女は、犬と同じような会話をし、次女は揺れる葉っぱにバイバイと手を振っていました。かわいかったなあ……。
第9位:小中学校の卒業式
小学校の卒業式では、「一年生の時はランドセルにつぶされそうだったのに、いつの間にかこんなに大きくなって……」と感動しました。
一方で、来たるべき中学生活に身構える気持ちももちろんありました。そんな中学校の卒業式では、「セーラー服姿を見るのも今日が最後なのね」としんみり。
でも、感動ポイントはそこじゃないんです! 親として「やった、義務教育終わったぜ!」という達成感、やりきった感がありました。
第8位:初めての運動会で転んで泣きながらゴールした姿
子どもってなぜ運動会で転ぶんでしょうね?
勢いよく転倒して体操服は泥だらけ、涙と鼻水で顔をぐちゃぐちゃ。しゃくりあげながらゴールまで走る子どもの姿を見て、抱きしめてあげたくなっったんですが、「お母さんはあっち行ってて」とすげなくフラれてしまう私。子どもの成長を感じた瞬間でした。
第7位:保育園の先生との再会
保育園を卒園した数年後に、三女が0歳だった頃の担任の先生と街中でばったり。赤ちゃんの頃しか知らない先生は、「大きくなったねえ」と泣いてくれました。
離れても気に掛けてくれているんだと私ももらい泣き。子育てが多くの人に支えられていると改めて知った瞬間でした。
本人は「覚えてない」とキョトンとしていましたが、まあしょうがないですよね(笑)。
第6位:小児科の先生に頭をなでられたこと
これは拙著「お母さんの愛情不足と言われたときに読む本」のあとがきにも書いたエピソードです。
ある冬、二女と三女が同時に風邪を引いて家の近くの小児科に連れて行ったんです。そこで、おじいちゃん先生に「お母さんも頑張ってるね、えらいえらい」と頭をなでられて、涙がポロッ……。
私がこうしてママに向けて文章を書く原動力にもなっている体験です。
第5位:保育園の卒園式
保育園の卒園式は……説明不要でしょう。
初めての卒園式だった長女の時も、当園拒否をしながら頑張って通ってくれた次女の時も、これで本当に保育園生活が終わりなんだという三女の時も、それぞれ泣きました。
第4位:マラソン大会でビリの参加賞を飾っていたこと
うちの末っ子は喘息持ちなので小学1年生の時はマラソン大会に参加さず、2年生から参加。そのマラソン大会のあと、ほぼビリの順位が書かれた参加賞を嬉しそうに飾っていたんですね。わが子ながらすごいなーと思いました。
「そうか、笑顔で負けてくれる人がいるから安心して争えるんだな」ということに気付かされた一件でした。
第3位:はじめて児童館に子どもだけで遊びに行って帰ってきた
子どもだけで遊びに行かせるのは勇気が要りましたが、一緒に行って一緒に帰ってくるという約束で、子どもだけで送り出しました。
無事に帰ってきたときの安堵感と子どもたちの顔。成長したんだなって思いました。
第2位:子どもたちが協力して買ってくれた母の日のプレゼント
小中学生になると、こういうかわいいことをしてくれます。
「お母さん、このお菓子好きなんだよね」って覚えていて買ってくれたその味は忘れられません。
第1位:三女が生まれたとき、病院に長女と次女がお見舞いに来てくれたこと
生まれたばかりの小さい三女、お見舞いに来てくれたヤンチャ盛りの長女とよく状況が分かっていない次女。
3人を見ながら、「この子達はこれから姉妹として育っていくんだなあ」と病院のベッドの上でしみじみ思いました。
まとめ
ここにおさまりきらないくらい沢山の思い出があって順位をつけるのにもひと苦労だったんですが……いかがでしたか?
「いかがも何も、他人の家の子育てのベストテンなんてどうでもいいよ」というご意見が聞こえてきそうですが、
ごもっとも! それでいいんです!
他人の家族のファミリービデオが面白くないのと同じで、自分の子、自分の家族だからこそ、ひとつひとつのエピソードが特別に輝いて見えるのだろうと思います。
今まさに子育て中の方も、順位をつけるのに苦労するくらいの沢山の思い出をこれから積み重ねていくのでしょう。
ひとつひとつの出来事を大切にしながら、毎日を乗り切ってくださいね。
(文・曽田 照子)