
バイエルンが、シュトゥットガルトに所属するドイツ代表FWニック・ウォルトメイド獲得に向けて、2度目のオファーを提示したものの、未だシュトゥットガルト側は首を縦には振っていないようだ。『スカイ・ドイツ』が16日に報じている。
ウォルトメイドは198cmの恵まれた体格に、足元の技術も兼ね備える万能型のアタッカー。センターフォワードから、セカンドトップ、2列目まで器用にこなす23歳だ。ブレーメンのアカデミー育ちで、2020年11月に17歳11カ月16日の若さでトップチームデビューを飾ったものの、同クラブでは花開かず。一時は当時3部のエルフェアスベルクへのレンタル移籍も経験しながら、2024年夏にフリーでシュトゥットガルトへの移籍を決断。すると、一気にブレイクを果たした。
2024-25シーズンのブンデスリーガでは28試合出場12ゴールを記録。DFBポカールでは出場した全5試合で得点を挙げるなど、クラブにとって28年ぶりの優勝に大きく貢献した。2025年6月のUEFAネーションズリーグ・ファイナルズではドイツ代表デビューを飾ったほか、惜しくも準優勝に終わったU-21欧州選手権2025では6ゴールを挙げて大会得点王に輝いた。
そんなウォルトメイドに対しては、今夏の移籍市場でバイエルンが熱視線を送っている。選手本人はバイエルン行きを希望しており、既に5年契約で個人合意済みとの報道もあるが、シュトゥットガルト側に売却の意思はない。バイエルンは5000万ユーロ(約86億円)のオファーを提示して、拒否されたことが明るみに出ていたが、今回の報道によると、既に2度目のオファーを提示したという。
その条件は、5000万ユーロに加えて500万ユーロ(約8億6000万円)のボーナス、そして将来の売却額の10%がシュトゥットガルトに渡るセルオン条項も付けたとのこと。しかしながら、シュトゥットガルトは2度目のオファーも即座に拒否。クラブのアレクサンダー・ヴェールレCEO(最高経営責任者)は、『スカイ・ドイツ』に対して、次のような言葉でクラブの立場を表明している
「我々はバイエルンとの交渉の席に座ってなどいない。5週間前、私はこのクラブの立場を明確にした。当時から、何も変わっていない。ニック・ウォルトメイドは、来季も我々のためにプレーを続ける。一方で、我々はプロフェッショナルであり、何か特別なことが起こった場合、交渉の席で話し合う準備はある。ただし、現時点でそのようなことは起きていないし、現段階では、ニックは来季もこのクラブでプレーすることになる」
なお、同メディアによると、シュトゥットガルトは6000万ユーロ(約103億円)から7000万ユーロ(約120億円)ほどの金額を要求する見込みで、この条件を満たせないならば、首を縦に振ることはないという。ウォルトメイドはシュトゥットガルトと2028年夏までの契約を残しており、契約解除条項も設定されていないため、交渉は一筋縄ではいかなさそうだが、バイエルンは3度目のオファーで、シュトゥットガルトを説得することができるだろうか。
【ハイライト動画】DFBポカール決勝ではウォルトメイドも躍動!