
6月、超難コースのオークモントCCで開催された「全米オープン」で、連日の『74』とスコアを伸ばせず予選落ちを喫した、ウィンダム・クラーク(米国)。フラストレーションのあまり、ラウンド後に選手用ロッカールームでロッカーのドアを破壊。その結果、同コースへの“出入り禁止令”が通達された。
記者などのメディアはロッカールームには入れないが、壊されたドアの写真がどこからか漏れ、クラークの行為が明るみに出た。
「オークモントCC理事会は全米オープン選手権を主催するUSGAと複数回の話し合いを行った結果、クラーク氏のオークモントCCへの立ち入りを禁止することにした」と、同クラブのジョン・リンチ会長が複数の米メディアに明らかにした。
2023年大会覇者のクラークは、全米オープンへの10年の出場権を獲得しており、2033年には再び同大会がオークモントCCで開催される予定だが、クラークが“出禁”を解かれるには、いくつかの条件をクリアする必要がある。
「破損されたものへの損害賠償、つまりロッカーの修理代をクラーク氏が全額負担する。理事会が選択する慈善団体に対し、意味のある貢献をすること。怒りをコントロールするカウンセリングを受けること」とリンチ会長は述べ、これらを実行しなければ、クラークは33年大会で会場に入ることはできない。
ロッカー破壊の翌週、「トラベラーズ選手権」でクラークは「大きな過ちを犯した。ものすごく後悔している」と語り、「自分のためだけではなく、USGAのためにも解決に進みたい」と話していた。また、先週の「ジェネシス・スコットランドオープン」では「怒りのあまり大きな過ちを犯してしまった。だけどこれは自分を正常な道に戻すための機会だと思う」と話している。(文・武川玲子=米国在住)