
チェルシーは5日、ドルトムントからU-21イングランド代表FWジェイミー・バイノー・ギテンスを完全移籍で獲得したことを発表した。
発表によると、チェルシーはギテンスと2032年6月30日までとなる7年契約を締結。移籍金は明らかになっていないが、イギリスメディア『BBC』によると、4850万ポンド(約96億円)に350万ポンド(約7億円)のアドオンが加わる最大5200万ポンド(約103億円)で両クラブが合意に達したことが伝えられている。
2002年8月8日生まれで現在20歳のギテンスは、ロンドン生まれで幼い頃にはチェルシーやレディングのユースに在籍した経歴を持っており、9歳の時にレディングに留まることを選択し、14歳でマンチェスター・シティの下部組織に加入した後、2020年9月にドルトムントの下部組織に完全移籍となった。
2022年4月にトップチームデビューを果たすと、ここまで公式戦107試合に出場。2024-25シーズンは(FIFAクラブワールドカップ2025を除いて)公式戦48試合出場で12ゴール5アシストを記録する活躍を見せた。
しかし、2月にニコ・コヴァチ監督が就任して以降はスタメンを外れる機会が増えた状況のなか、クラブW杯開幕前の特例移籍期間でチェルシーから関心が寄せられると、ギテンスはチェルシー移籍を希望。『BBC』によると、チェルシーは4200万ポンド(約84億円)のオファーを提示したものの、6000万ポンド(約120億円)を要求していたドルトムントに拒否され、クラブW杯前の移籍は実現しなかった。
それでも、個人条件で合意できなかったため、買い取り義務オプションを放棄し、イングランド人FWジェイドン・サンチョがレンタル移籍期間満了で退団したほか、ウクライナ代表FWミハイロ・ムドリクはドーピング規定違反の疑いで長期出場停止となることが予想されている状況を受け、チェルシーはギテンスの獲得を諦めず。
ギテンスとしても、直近ではバイエルンからも関心が寄せられていたものの、エンツォ・マレスカ監督との話し合いの末にチェルシー移籍のみを希望し、ようやくクラブ間でも合意に至ることとなった。
移籍が決定したギテンスはチェルシーのクラブ公式サイトで以下のようにコメントを発表している。
「最高の気分だよ。チェルシーのようなビッグクラブに加入できて、これ以上ない思いだ。チームのみんなから学び、ここで自分を限界まで追い込むのが待ちきれない。素晴らしい気分だ」
なお、ドルトムントですでにクラブW杯の選手登録をされているため、ギテンスはチェルシーの選手としてクラブW杯に出場することはできず。チェルシーデビューは2025-26シーズンが開幕してからとなる。