6月だけでトップ10入り3回 原英莉花が語る米転戦「なんとも言えないくらい新鮮」

今季から米国女子下部『エプソン・ツアー』に参戦している原英莉花。昨年末の最終予選会では、トップカテゴリーのLPGAツアー出場権を得られず、昇格を目指して“過酷”と言われる戦場でクラブを振っている。日本ツアーの出場権も持ちながら、それを放棄してまで選んだ道。現地での様子を、本人が伝えてくれた。

ミシガン州3試合+インディアナ州1試合の6月4連戦を終えた。そのうち2試合目の「グレート・レイク選手権」では1打差の2位。初戦、3試合目ではそれぞれ7位、6位とトップ10入りも果たした。

「毎週、ミスパットについての反省が絶えないので、早く改善策を見つけて脱出したいです。今年は飛距離も出ているし、比較的ショットも安定しているので、多くのチャンスを作ることができています。パットが決まればスコアにつながる自信はあるので、本当にそこ次第。優勝に向けてあと一歩頑張ります」

この4連戦でポイントランキングは9位(通算832.342pt)に浮上。シーズンを終えたとき、ここで15位に入っている選手が昇格し、10位以内であればより上位のカテゴリーに入ることができる。「最後まで気が抜けない戦い。一打一打を大切に、積み重ねていく事だけを考えています」と話す。ツアーはちょうど折り返し地点で、残り9試合。さらに気持ちを引き締めている。

5月にはレギュラーツアー「ミズホ・アメリカズオープン」に推薦で出場。予選通過人数が通常より少ない中(50位タイまで)、4日間を戦って26位で終えた。「ミズホでの経験に限らず、毎週知らないコースをチェックして試合に挑むワクワクが、なんとも言えないくらい新鮮で楽しい。コースの罠を警戒しすぎたり、ちょっと軽視していたり。(シーズン)開幕から常に反省と学びの繰り返しです。エプソンでの戦いの経験が、ミズホの試合で生きた(?)部分もあったと思います」。

年間20試合のうち、3日間大会は15試合。米国は時差を伴う飛行機移動も多く、数時間の車移動も当たり前というハードなスケジュールだ。原はどのようなルーティンで1週間を過ごしているのか。

「ルーキーの講習が組み込まれていたり、最近はプロアマにも選ばれて前夜祭があったりと、週替わりな生活。日曜日に(試合が)終わって月曜日はほぼ移動で終わってしまうことも多く、トレーニングの入れどころが難しいなー、というのがあります」

そしてこんなエピソードも。「日曜日の試合終わりにトレーニングを入れた時は、暑さも相まってクタクタで、次の週の練習ラウンドは魂が抜けてしまっていたこともありました(笑)。まだルーティン化することができていないスケジュールですが、いろいろ工夫する時間もまた楽しいです」。コース外でも考えることは多いが、新たな発見が得られる日々も刺激的で心地よい。

1週間のオープンウィークを挟み、再び4連戦へ。わずかなオフは米国で過ごす予定だ。

「ショットに関しては少し狭いコースが続いたこともあり、腕や手の感覚で調整してしまうことも多かった。体を使って振っていく感覚を、トレーニングと素振りで取り戻したいです。アプローチは、ラフとバンカーの距離感のイメージは出しやすい反面、花道やフェアウェイから緩んだり、逆に飛び過ぎてしまったり、もったいないミスが多いので改善していきたい。パターはとにかく……どうにかします」

LPGAツアー昇格を目指す原の戦いは、まだまだ続く。

externallink関連リンク

原英莉花 今季戦績&プロフィール 2025年エプソン・ツアー ポイントランキング 原英莉花のゴージャスドレス姿はいかが?【写真】 原英莉花が優勝したら…ラーメンフェス開催?「早く大好きなラーメンをすすりたい!」 記者が現地で見たエプソン・ツアーの“リアル”な過酷さ
externallinkコメント一覧

コメントを残す

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)