2時間50分の“2人旅”で最多7バーディ 馬場咲希は吉田優利の妙技に脱帽「すごすぎる!」

<ダウ選手権 3日目◇28日◇ミッドランドCC(ミシガン州)◇6287ヤード・パー70>

吉田優利と馬場咲希のチーム『Sakyurity』(サキュリティ)は、午前10時40分に全体の1組目でスタートした。1つのボールを交互に打つオルタネート方式で同組ペアがいない気ままな“2人旅”。プレーはサクサクと進み、18ホールをわずか2時間50分で駆け抜けた。
「うそ! 早すぎる!」と本人たちもビックリ。想像よりも進行が早かったせいか、18番グリーンで流される予定だったチーム曲はおざなりになってしまった。「そういうこともあります」と苦笑いを浮かべたが、1日のプレーは「丁寧にゴルフをやっていた」。難しいとされる方式ながら、7バーディ・2ボギー・1ダブルボギーの「67」と伸ばし、トータル7アンダー・16位タイに浮上した。

出だしはいきなりつまづいた。吉田のティショットがフェアウェイバンカーに入ったことをきっかけに、4オン2パットのダブルボギー発進。吉田は「全部わたしのせい。咲希ちゃんにどれだけラクなゴルフをさせてあげられるかで必死だった」と振り返るが、そのミスをすぐさま自らのプレーで帳消しにした。

2番で馬場がフェアウェイをキープしたあと、吉田は「(前日は2番で)リズムが悪くなった。いいショットを打たないと4日目まで響くと思って一番集中した」と2打目を2メートルにつけた。バーディパットを真剣に読んでいた馬場は、カップを外すか外さないかに悩み、“ラインを一緒に読んでほしい”と目配せ。「外さないと言ってくれたので自信を持って打てた」と“力を合わせて”バーディを奪った。

続く3番パー5では、2打目で馬場が狙いやすいように吉田がティショットをフェアウェイ左サイドに置き、馬場は花道まで運んだ。グリーンエッジが荒れていて、寄せる選択肢は絞られたが、ふわりと上げたロブショットはお先の距離にピタリ。「フェアウェイに置いておくのと、飛距離と、アプローチと。全部良かった」(吉田)。飛距離の馬場、技巧派の吉田がそれぞれの役割を発揮した。

そこから2つのボギーもあったが、奪ったバーディは7つでこの日最多。「7個も獲っていたんだ」と2人は驚いたが、馬場は「バーディの要因は優利さんのセカンドショット。短いパットを打つことが多くて決められたところはバーディを獲れた」と、先輩の妙技に圧倒されっぱなしだった

ラウンド中の切り替えについても、隣に並んで歩くことで多くのことを学んでいる。「最近は“無”に取り組んでいる。(吉田は)それが自然にできている。やってしまったと思っていたところも前向きにしてくれてすごすぎる!」と興奮しきり。吉田は「5年長く生きているんで(笑)」とサラリと返したが、まるで姉妹のように過ごす1週間には「楽しい」と繰り返す。

首位と6打差で最終日へ。2日目に「69」と伸ばしきれなかったフォアボール方式(それぞれがプレーして良い方のスコアを採用)となる。「自分たちの良さを引き出しながら、ビッグスコアを出せるように頑張りたい」。あすも笑顔で18ホールを駆け抜ける。(文・笠井あかり)

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