全米帰りの木村葉月が2位浮上 プロテスト挑戦中の22歳が目指すアマからの卒業証書

<日本女子アマチュアゴルフ選手権 2日目◇18日◇名神八日市カントリー倶楽部(滋賀県)◇6462ヤード・パー72>

この大会が女子アマチュアゴルファーにとって国内最高峰であることに、誰も異論はないだろう。ただ、その先を見据える選手にとって、日本一に挑戦し続けることは、現状から抜け出せていないことを意味する。6バーディ・3ボギーの「69」で回り、18位から2位にジャンプアップした木村葉月も、「今年こそは…」と“出口”を求めている一人だ。
2021年から5年連続の出場で、23年には14位に入った。初出場した年の11月に初めてプロテストに挑戦したが、2次予選で敗退。以後、日本女子アマ→プロテスト失敗を昨年まで繰り返した。そんな負のループにも、今年はピリオドを打つ予感が漂う。

「ティショットはラフから打つことも多かったけど、セカンドでしっかりグリーンオンできたので、楽にパーを拾っていけた。この2日間は自分のプレーに集中して、それができれば結果がついてくるという考えでやっています。明日からもそれを続けていきたい」

出だしの1番から3連続バーディで飛び出し、5番でもスコアを伸ばした。後半は「ちょっとバタバタしてしまった」と1つ落としたが、「自信を持ってやっている」と崩れる雰囲気はまったくない。

3週前は米国にいた。日本での予選会はプレーオフで敗れて補欠となっていたが、繰り上げ出場が決まった「全米女子オープン」。現地では小祝さくら、同じ2003年度生まれの竹田麗央と練習ラウンドする機会にも恵まれ、憧れだったレクシー・トンプソン(米国)にも会えた。試合は予選落ちに終わったが、刺激的な時間がゴルフに取り組む新たな力となっている。

「全米に出られることが決まったのは大会の2週間前くらいでした。中部女子アマの2日目の朝にメールが来ました。向こうに行って感じたのは、世界はすごいなぁということでした。みんなすごくうまい。改めて1打の大切さ、重みを感じました」

世界を肌で感じた。その成果をしっかり形にした2日間。「今は優勝とか考えないで、1ホールずつこなしていきたい」。残り36ホール、1打1打を無駄なく積み重ねていけば「優勝」は向こうから近づいてくるはず。アマ日本一のタイトルを獲得すれば、プロテストは2次予選が免除されて、11月4日からJFE瀬戸内海ゴルフ倶楽部(岡山)で始まる最終プロテストに出場できる。

全米帰りの22歳が静かに目指す日本一。優勝がアマからの卒業証書にきっとなる。(文・臼杵孝志)

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