予選カットラインは国内開催のステップで最多10オーバー 6年ぶり出場の瀬賀百花は初日5位→予選落ちも「楽しかった」

<YANMAR HANASAKA Ladies 2日目◇4日◇琵琶湖カントリー倶楽部 琵琶湖・三上コース(滋賀県)◇6395ヤード・パー72>

2日目を終わってアンダーパーはトータル2アンダーで単独首位の與語優奈ひとりだけ。元々のコースの難しさに加え、硬くて、速いグリーンと厳しいピン位置が難度を上げ、さらにこの日は北西から吹く冷たく、強い風に選手は軒並みスコアを落とした。平均ストロークは『77.8867』。予選カットラインは国内開催のステップでは史上最多オーバーパーのトータル10オーバーとなり、2019年のこの大会など過去3度あった従来の最多記録を1打上回る大荒れの一日だった。(最多は中国で開催された今季開幕戦のトータル11オーバー)。
初日はイーブンパーの5位と好スタートを切りながら、9ボギー・2ダブルボギーの「85」と大きく崩れ、トータル13オーバーの85位まで急降下したのが、瀬賀百花だ。1999年1月生まれの黄金世代の一人は、今大会が実に6年ぶりのツアー出場。ティーチング資格A級を取得し、昨年1月に日本女子プロゴルフ協会(JLPGA)に入会した26歳は、悔しい結果も淡々と受け止めた。

「初日は良かったんですけどね。きょうは序盤に短いパットをポロポロと外してしまい、流れをつかめなかった。途中は何とか耐えていたけど、ボギー列車に乗ってしまいました。風も強く、コースも本当に難しかった」

11番から4連続ボギーを叩き、15番はダブルボギー。17番もボギーで予選通過圏外に滑り落ちた。バーディで予選通過の最終18番もダブルボギーでまさかの終戦。それでも、ひさしぶりに味わったヒリヒリするような真剣勝負に、「試合に出られるよろこびを感じた。楽しかったです。また挑戦したい」と充実感をにじませた。

TP単年登録(現在は制度廃止)で2018年は3試合、19年は20試合のステップ出場の経験があるが、同い年でツアー1勝の高橋彩華とともに汗を流した新潟・開志国際高を卒業した17年から挑戦し続けたプロテストは失敗の連続。ティーチングプロとなる道を選んだが、「やっぱりプロテストには合格したい。まだあきらめてはいない」と語気を強めた。

JLPGAが23年から導入し、昨年7月に第2回が実施された「ティーチングプロ競技会」を14位で通過し、同年のQTへの出場資格を得た。今季前半戦はQTランク147位の資格で出場し、15日開幕の次戦「フンドーキンレディース」で今大会の雪辱を期す。

人口5000人足らずの岩船郡関川村の出身で、プロテスト挑戦を機に発足した地元後援会は今も活動を続けている。年に一度のゴルフコンペには毎年150人以上が参加する盛況ぶり。「まだ応援してくれる方もいる。期待に応えるためにも、ツアーでやっていきたい。プロとして一度も出ていないレギュラーツアーにも出てみたい。人に教えることで、改めてわかったこともある。今年もプロテストは受験します」。細く、長くのゴルフ人生。七転び八起きの¨二刀流¨の挑戦の始まりには、大たたきの予選落ちも似合っている。(文・臼杵孝志)

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