プロデビュー戦で“サイン攻め” 中村心がフック? スライス?の微妙なラインを沈めて好発進

<Vポイント×SMBCレディス 初日◇21日◇紫カントリークラブ すみれコース(千葉県)◇6668ヤード・パー72>

2023年の「日本ジュニア」を制し、同年の「日本女子オープン」ではローアマを獲得した中村心。昨年、2度目のプロテストで合格を果たし、このプロデビュー戦で潜在能力の高さを見せた。
アウトスタートの第1組、1番手を務めた中村のティショットは、きっちりフェアウェイをキープ。しかし、2打目は「ライが気持ち悪かった」と当たりが悪く、グリーン手前に落ちた。さらに、ディボット跡の砂の上に止まった3打目はダフってグリーンに届かず。不運が続いたが、4打目のアプローチをきっちりと寄せ、ナイスボギーで滑り出した。

5番、7番でバーディを奪って巻き返すも、8番、9番で連続ボギー。前半は1オーバーの「37」で折り返した。「後半でトータルアンダーに持っていきたい」という目標を立てた。

12番パー5でスコアをイーブンに戻すと、17番パー4では左手前のガードバンカーからの3打目を直接入れてバーディ。1アンダーで迎えた最終18番パー5では、1メートル強のパーパットという試練が訪れた。

「下りで速い感じだったので、しびれました」と語るライン。本人は「ちょいフック」、キャディは「たまにスライスする」と読む微妙な傾斜だったが、「狙ったところに打てば入る」と強い意志で真っすぐのラインを信じ、見事にカップへ沈めた。

プロデビュー戦の初日は、4バーディ・3ボギーの「71」でフィニッシュ。「アンダーパーで回れたのは良かった」と白い歯を見せたが、自己採点は「70点」にとどまった。「きょうはティショットが荒れちゃって。難しいところからのセカンドが多かったので、そこを修正したい。コースが難しいので、あすも気を抜かず、集中してアンダーで回りたい」とティショットを課題に挙げた。

デビュー戦は多くのギャラリーに囲まれたが、「緊張はしなかった。むしろ落ち着いてできた」と歓声を力に変えた。ホールアウト後は、100人ほどのギャラリーがサインを求めて列をなす人気ぶり。プロとしての“お仕事”にも「うれしかったです」と初々しい笑顔を見せた。

中村のサインには工夫が凝らされている。「考えました。(名前が)“心”なのでハートは入れたいと思っていて、その中に『COCORO』と書いて、一番になるために一番星を入れています」。KO知らずのCOが好みの心。一番星を目指す戦いは、始まったばかりだ。(文・小高拓)

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