初優勝なるか!? 菅楓華の14本を分析! 1Wとアイアンでヘッド特性が違う?  『N.S.PRO 850 GH neo』はどう? 払い打ちだからマレット型なの?

昨年はルーキーながらトップ10に4度入り、ファイナルQTを20位で突破して今季前半戦の出場権を掴んだ菅楓華。ショットメーカーである彼女のセッティングを撮影すると、面白いギアを発見。その詳細をレポートしたい。

ドライバーは『スリクソン ZX7 MkII』ヘッドに『テンセイプロブルー1K 50S』シャフトを採用。方向性の高さを本人は気に入っているというが、そんな彼女のスペックについて、クラブフィッターの吉川仁氏に詳しく分析してもらった。

「『テンセイプロブルー1K 50S』シャフトは、クセのない中調子です。ほんの少しカウンターバランスで手元が少し重いので、カウンター効果でヘッドがスッと戻ってきますね。ロフト9.5度で打ち出しを抑えつつ、スピンが入りにくいヘッドなので、ちょうどいいバランスで打てると思います。また、やや浅重心ヘッドなので、ランも出て飛距離が稼げると思います」

アイアンは『スリクソン ZX5 MkII』ヘッドに『N.S.PRO 850GH neo S』シャフトを採用。ショットメーカーならではのこだわりが見られるという。

「低重心ヘッドなので、ドライバーと違いアイアンは球をつかまえて上げたい意図が見られますね。シャフトには『N.S.PRO 850 GH neo』を採用していますが、『N.S.PRO 850 GH』よりも全体の剛性が高く、叩いても方向が安定しやすいですね。反発性の高いヘッドと組み合わせることで、飛距離を出しながら、しっかりピンを狙えると思います」。

パターはマレット型のオデッセイ 『2ボール イレブン CH ツアーラインド』を採用している。「アイアンショットとパターのストロークは関連があるケースが見られます。菅プロは低重心ヘッドを使う点から推測すると、払い打つタイプだと思います。そういうタイプは、低く長く真っすぐに動かしたいからマレット型を使う傾向にあります。逆にリストターンを使ってダウンブローに打ちたいタイプは、ブレード型で開閉を使う傾向にありますね」。

昨年はシード獲得と行かなかったが、ショット精度の高さに定評がある菅。愛用ギアを駆使して今季はどこまで躍進できるか注目したい。

【菅楓華のクラブセッティング】※は飛距離
1W:スリクソン ZX7 MkII(9.5度/テンセイプロブルー1K 50S)※240Y
3W:スリクソン ZX7 MkII(15度/テンセイプロブルー1K 50S)※220~230Y
3・4・5U:スリクソン ZX MkII(18・22・25度/テンセイプロ1K ハイブリッド 70S)
※3U 190~200Y、4U 180~190Y、5U 170~180Y
6I~PW:スリクソン ZX5 MkII(N.S.PRO 850GH neo S)
※6I 160Y、7I 150Y、8I 140Y、9I 130Y、PW 115Y
50・54・58度:RTX6 ZIPCORE(N.S.PRO 850GH S)
PT:オデッセイ 2ボール イレブン CH ツアーラインド
BALL:スリクソン ZスターXV 
(セッティングは2024年「ミヤギテレビ杯ダンロップ女子オープン」で撮影)

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昨季3勝を川﨑春花のセッティングを分析。関連記事【24年シーズン3勝・川崎春花の14本を分析! なぜ1WもUTもアイアンも古いモデルを使うのか?】を読めば、強さの秘密が分かります。

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