LPGAツアーとUSGAが“トランスジェンダー”問題を改正 来年から実施へ

LPGA(米国女子)ツアーとUSGA(米国ゴルフ協会)は4日、「性別規定」を更新、いわゆるトランスジェンダー問題の改正を発表した。
LPGAツアー、USGAの女子大会に出場できるのは、出生時に女性だった選手、もしくは思春期を迎える前に女性への性転換を行った選手とし、出生時に男性で思春期を男性として過ごした選手については出場できないとした。

2010年にLPGAツアーは投票により「出生時に女性であること」という条件を撤廃。医学的な処置などの条件を満たせばトランスジェンダーのツアー参戦を認めている。「全米女子オープン」を主催するUSGAも同規定としてきた。

しかし、今年10月下旬に行われたLPGAツアーの2次予選会にトランスジェンダーのヘイリー・デビットソン(米国)が出場。最終予選会には進めなかったが、限定的な来季のエプソン(下部)ツアーの出場資格を得たことで論争となっていた。また今年8月には275選手の署名が集められた「トランスジェンダーの参戦に反対する意見書」が同ツアーに提出されていた。

LPGAツアーとUSGAは「幅広いエキスパートからの情報、意見を得た。男性の思春期の影響は、男性として思春期を経験していない選手と比較して、プレーへ影響、競争心の優位性がある」とした。

USGAのマイク・ワン会長は「私たちは、すべての人に競技する機会を提供することを目標としているが、現在の科学的データを反映し、競技の公平性を維持するため資格基準を変更した。世界中の一流の医療専門家と協議した結果、新しい規定となった」とコメントした。

新規定は2025年1月からで来季のLPGAツアー、USGA主催のチャンピオンシップすべてに適用される。一方、USGAは「この規定はリクリエーションのゴルフ、またエリート大会でないアマチュア競技やイベント、チーム、リーグに適用されるものではない」とした。(文・武川玲子=米国在住)

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