65歳の今も250ヤード飛ばす芹澤信雄 「筋力が落ちたら長めのドライバーでヨコ振りです」

60歳を過ぎてからめっきり飛距離が落ち、ゴルフが楽しくなくなってきた。そんな人たちに朗報。体の筋力や柔軟性が衰えても、飛距離を落とさないコツがある。28日(木)発売のゴルフ雑誌ALBA905号では、65歳の今もシニアツアーに出場している芹澤信雄にインタビュー。「30年前より今の方が飛んでいる」という60歳からの飛ばしテクとは?

体の変化は、40歳を過ぎた頃からいろいろありました。まず左肩が痛くなり、お医者さんからは「腱板が切れている可能性がある」と言われました。それと同時に両手首も痛めましたが、ツアーに出続けていたから頑張ってしまった。しかし、どうにもならなくなり50歳になる前に、肩に人工腱を埋める手術をしました。

股関節は50歳を過ぎて痛くなり、55歳で「やばい」と感じました。その頃は頸椎が痛かったんですが、痛いところがあると他の部分でカバーしようとするため、股関節が壊れたんだと思います。60歳のとき踏ん張ると電気が走ったりしたので、今度は人工股関節を入れる手術に踏み切りました。

スイングに関しては、60歳を過ぎて下半身の筋力が落ちると、踏ん張れなくて右足に体重が残ってしまう。そうすると、スライスが出て飛距離が落ちる。われわれプロも同じ症状が出てきます。

考えてみれば、ドライバーヘッドがメタルだった90年代前半は43.5インチとクラブが短かった。当時はアップライトに上げて、少しインから下ろしてアッパーで飛ばしていました。ところが、柔軟性が落ちてヒザが使えなくなると、同じ打ち方はできません。幸い今は、ヘッドの性能が格段に上がり、長さも46インチ弱と長くなったので、ヨコ振りにしてヘッドをヨコから入れて飛ばしています。
自分のスイングスピードを最大限に生かせるギアを選んでヨコ振りにすれば、遠心力が生かせるため飛距離は落ちないと思います。しかも今のクラブは、高慣性モーメントなので飛んで曲がらないですから。

それとバランスの取れたフィニッシュも大事です。ゴルフは遠心力を使って飛ばすスポーツなので、軸がブレると飛ばなくなりますからね。だから、ヨコ振りで振り切れる理想の打ち方を、常に素振りで体感することがすごく大事。これで60代でも飛距離を落ちずに、思う存分ゴルフが楽しめますよ。

■芹澤信雄
せりざわ・のぶお/ 1959年生まれ、静岡県出身。87年にツアー初優勝、96年の『日本プロゴルフマッチプレー』でメジャー初制覇を果たした。レギュラーツアー通算5勝を誇る理論派で、チームセリザワの藤田寛之や宮本勝昌をトッププレーヤーに育て上げた。TSIグルーヴアンドスポーツ所属。

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