“主審殴打”のトルコ2部アンカラギュジュ前会長に実刑判決…クラブは裁判所に対する不満を表明

 TFF1.リグ(トルコ2部)のアンカラギュジュが12日、前会長であるファルク・コジャ氏に下された実刑判決に不満の意を示した。

 事件が起きたのは、昨年12月に行われたスュペル・リグ(トルコ1部)第15節・アンカラギュジュとチャイクル・リゼスポルの一戦。両チームが退場者を出す荒れたゲーム展開のなか1-1で試合終了のホイッスルが吹かれると、アンカラギュジュのコジャ氏(当時は会長)がピッチに乱入し、主審を務めていたハリル・ウムット・メラー氏の顔面を殴打した。ピッチに倒れ込んだ主審は、その後も複数人に頭部を蹴られて負傷。駆け付けた選手やコーチングスタッフ、警備員らの助けを借りつつ、その場を後にした。病院に搬送されたメラー氏には左目の周辺に出血と軽度の骨折が確認された。

 クラブの会長が主審を殴打する衝撃の事件に対し、国際サッカー連盟(FIFA)のジャンニ・インファンティーノ会長は「全く容認できず、私たちのスポーツにも社会にもふさわしくない」と痛烈に批判。アンカラギュジュにはホーム戦5試合の無観客が命じられ、200万トルコリラ(約900万円)の罰金処分が下された。また、主審を殴打した張本人であるコジャ氏には永久追放処分が科され、アンカラギュジュの会長から退任することとなった。

 そんななか事件から約11カ月後の今月11日に、トルコの首都アンカラの裁判所はコジャ氏への懲役刑を宣告。「故意の傷害」に対し、3年7カ月の刑を言い渡した。しかし、アンカラギュジュは声明を発表して同氏への判決に反論。コジャ氏が公に謝罪しながら会長職を辞したため量刑は不釣り合いだと主張し、裁判所が偏った世論に屈したと非難しながら「判決を誠実に受け入れることはできない」と主張している。

 なお、今後コジャ氏を含む加害者4名は上級裁判所への控訴を予定している模様だ。

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