日本OPで大木が倒れる“ヒヤリ・アクシデント”発生 早朝のできごとでケガ人はなし「対策を練っている」

<日本オープン 初日◇10日◇東京ゴルフ倶楽部(埼玉県)◇7251ヤード・パー70>

今年の男子ゴルファー日本一が争われる舞台で、思わぬアクシデントが発生した。
その“現場”になったのは17番パー3。16番ホール側にある高さ10メートルほどの大木が、17番グリーン左側に倒れた。その枝はバンカーに突き刺さり、一歩間違えば大事故につながったことが伝わってくる光景だ。

大会を主催する日本ゴルフ協会(JGA)によると、今朝、関係者らがコースに来る時間には、まだその木は立っていたというが、そこから試合開始までの間に倒れていることを確認。木の根元が弱っていた可能性が考えられる。早朝で、まだ選手もギャラリーもコースにいない時間だったことは幸いだったが、「本来であれば球拾いのボランティアの方を配置する場所だった」ということもあり、肝を冷やすできごとになった。

そこはギャラリー通路でもあったが、現在はロープが張られ一帯が封鎖。『この先倒木につき立ち入り禁止』と書かれたボードもかけられている。バンカーやラフは修理地になり、バンカー手前のラフにはドロップゾーンも設けられている。

バンカーに刺さっている枝が倒れた幹を支えているような格好にも見えるため、ラウンド前には応急処置として、上部にくる枝を切り落とし負荷を軽減。ただ、この後の対策については「探っている」というのが現状だ。ホール間で管理車が入れるような道路もなく、またラウンド後の撤去になると夜間作業になり危険をともなうことなどが、その理由。「対策を練っている」とJGAも頭を悩ませている。

このホールは220ヤードと187ヤードにティが2カ所設けられており、日によって長短を使い分ける予定でもある。当初、初日は220ヤードを使用する予定だったが、「長いクラブを使うことになるため、倒木の場所に飛ぶ可能性が高くなる。リスクを少しでも減らすため187ヤードのティを使用することを今朝、選手に告知しました」と、急きょの変更もなされた。今後、220ヤードのティが使えるかについても、「今はまったく分からない」というのが本音だ。

とにもかくにも、ケガ人が出なかったのは大きな救い。メジャー大会での倒木といえば、昨年「マスターズ」が行われたオーガスタ・ナショナルGCでの一件が記憶に新しいが、この時は雷雨のため競技が順延になったこともあり、一夜にして大木の撤去がなされた。JGAも最善を尽くし、今後の被害を食い止めていく。(文・間宮輝憲)

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