「最後は死ぬほど手が震えて緊張した」 松山英樹が見せたエースの“矜持”

<プレジデンツカップ 最終日◇29日◇ロイヤルモントリオールGC(カナダ)◇7279ヤード・パー70>

米国選抜と世界選抜の対抗戦「プレジデンツカップ」が終了した。結果は米国選抜が18.5ポイント、世界選抜が11.5ポイントとなり、世界選抜は1998年以来となる勝利を掴むことができなかった。
それでも、最終日のシングル戦では日本から唯一参戦した松山英樹が世界ランキング1位で「パリ五輪」金メダリストのスコッティ・シェフラーに勝利。“エース”対決を制し、一矢報いる形となった。

スタートホールの1番パー4からド派手な形で戦いの火ぶたが切られた。シェフラーがセカンドショットを左のバンカーに入れピンチに思われたが、3打目のアプローチをバンカーからカップを直撃するチップインバーディを奪取。一方、松山はバーディパットが決められず出だしは1ダウンでスタートした。

しかし、7番パー3でピン右1メートルにつけてバーディ。8番でもセカンドショットがピン10センチに。連続バーディを奪い、逆転に成功した。「ショットに関してはきょうは、いつぶりかなっていうぐらい良かった」と、アイアンショットが冴えわたった。

後半に入り、13番で逆転を許したが、16番でタイに。そして、17番パー3でピン1.5メートルにつけてバーディを奪い、再びリード。最終18番では約1メートルのパーパットを沈めると1UPで勝利を手にした。

「本当に最後のパットはね、死ぬほど手が震えて緊張しましたけど、入って勝つことができて良かったなと思います」と、最後のパーパットの瞬間を振り返った。

3日目までのダブルス戦では1勝3敗だった松山。世界ランキング7位とチーム最上位で選出され、“エース”の立場で挑んだ今大会。思ったように勝利を重ねることができず、責任を感じていた。「きのうが終わった時点ではね、もう本当にゴルフやめたいぐらい、すごく嫌な気持ちになっていたのですけど、切り替えてね。きょうスタートする時には、もう絶対勝ってやるっていう気持ちでやっていました」。

今年7勝、さらにパリ五輪も制しゴルフ界を席巻する“王者”に競り勝った松山。「(シェフラーと対戦することが)やりたい気持ちとやりたくない気持ち、両方あった。きのうの状態だったら、ボコボコにされる可能性もあった。少しね、状態が良くなって勝つことができて良かった」。最後はエースの“矜持”をみせつけた。

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