
<ソニー 日本女子プロ選手権 最終日◇8日◇かねひで喜瀬カントリークラブ(沖縄県)◇6670ヤード・パー72>
「ワールドレディスサロンパスカップ」(2022年)、「JLPGAツアー選手権リコーカップ」(22、23年)に続くメジャー3冠がかかっていた山下美夢有は、最終日に「66」をマーク。トップを走っていた竹田麗央を最後の最後まで追いかけたが、あと1打及ばなかった。
4打差の3位から逆転を狙いスタートし、前半で3アンダーをマーク。後半も12番で5メートルのパーパットを沈めると、14番では4メートルのバーディパットをねじ込む。「真ん中から入れるしかなかった」。気迫の粘り強いゴルフを続け、16番、さらに最終18番でもバーディを奪い、後続の竹田の結果を待った。
最後はライバルがパーで締めくくり、単独2位が確定。今季初優勝はお預けになった。「ショット自体はいい状態ではない」というなかでの惜敗にラウンド後はサバサバとした様子。「全体的に悪いわけではない。ミスした後のリカバリーができて上位争いができた。粘り強いゴルフを見直して、来週からも優勝争いができれば」と次を見据える。
これで出場10試合連続のトップ10入り。驚異的な安定感は変わらないが、「結果は上位で戦えているけど、内容があまり良くない感じがある。課題もあるので、もっと上達できるように」。今は結果よりもゴルフの中身にフォーカスしている。
ちなみに連続トップ10の間に優勝がない、という“珍記録”でも日本選手最多を更新。ツアー記録はト阿玉(台湾)の11試合だが、来週の「住友生命Vitalityレディス 東海クラシック」では、記録達成ではなく今季初優勝でそれを止めたいところ。
また今回の結果、メルセデス・ポイントで240ptを上積みした。これで累計を2107.9ptに伸ばし、2位をキープ。ただ優勝した竹田は400ptを獲得し2574.51ptとしたため、その差は466.61ptと広がった。とはいえ、シーズンは終盤戦に差しかかったばかり。2季連続女王の“反撃”の余地は、まだまだ残されている。(文・間宮輝憲)