痛恨ダボもすぐさま切り替え “ルーキー”西郷真央が感じた成長「去年までの自分だったら…」

<AIG女子オープン 最終日◇25日◇セント・アンドリュース・オールドC(スコットランド)◇6784ヤード・パー72>

首位と5打差の10位から出た西郷真央は、 気温が低く強い風が吹いた難しいコンディションのなか4バーディ・2ボギー・1ダブルボギーの「72」でプレー。トータル2アンダー・7位タイで今季メジャー最終戦を終えた。
いきなりトラブルが待ち構えていた。2番のティショットを「雨で滑ったのもありつつ、風もすごく強かった」と右のブッシュに入れてしまう。それがロストとなり、4オン2パットのダブルボギー。逆転優勝を目指す立場としては、痛恨の出遅れを喫した。

しかし、ここから崩れることはなかった。「このショットをもう1回しないように、と心がけながら気持ちを切り替えました」。5番からの連続バーディで帳消しにすると、8番でも伸ばしてサンデーバックナインへと向かった。

10番は2メートルを沈めてバーディとしたが、「芝目と風のタイミングでラインが逆に切れてしまった」と11番で3パットのボギー。ここで潮目が変わった。 以降はパーを並べる展開で、16番ではボギー。優勝争いから遠ざかった。「2番でミスをしてから気持ちを切り替えられて、納得いくストロークも続けられていた。優勝を目指して戦っていたので、すごく悔しい結果でした」と振り返った。

聖地のタフなコンディションのなか、オーバーパーは「73」だった3日目だけと、耐えのゴルフを展開した。「メジャー優勝の壁は、遠くに感じてはいない。このショットを続けながら、パッティングの精度、グリーン周りの精度を上げていけば、最終組での優勝争いに近づけるようになる」。今大会の結果をプラスに捉えながら、明確になった課題に向き合っていくことを誓った。

昨年に続き、今季もメジャー5大会すべてに出場。メジャー第3戦「KPMG全米女子プロゴルフ選手権」は7位で終え、メジャートップ10入りは今季2回目となった。「去年までの自分だったら、2番のダボで立て直せなかったかもしれない。難しいコンディションでどれだけ粘りながらガマン強くプレーできるかが大事と、アメリカツアーに来てより感じている。気持ちで負けずにプレーできたのはよかった」。主戦場とする米ツアーで充実のルーキーイヤーを過ごしている。

これからターゲットにするのは『新人賞』(Louise Suggs Rolex Rookie of the Year)。文字通り、シーズンで最も活躍したルーキーに贈られる賞で、西郷は現在ランキング1位に立っている。「最初にコースチェックしたときは、『予選通過できるかな』って不安だった。その気持ちのなかで上位争いできたのは、自分がLPGAで戦えてる証拠。残りのシーズンで優勝できるように頑張りたいです」。着実に成長するルーキーの活躍に、期待が膨らむ。(文・齊藤啓介)

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