
<フェデックス・セントジュード選手権 最終日◇18日◇TPC サウスウィンド(テネシー州)◇7243ヤード・パー70>
5打差単独首位から出た松山英樹が最終日に4バーディ・2ボギー・1ダブルボギーの「70」をマークし、トータル17アンダーで逃げ切りV。プレーオフシリーズ初制覇を果たした。2024年2月「ジェネシス招待」以来の今季2勝目で、節目の通算10勝目。アジア勢初の2桁勝利を飾った。
出だしから2.5メートルのチャンスにつけるも決め切れず、3番からはパーオンを逃すもショートゲームでカバーした。8番パー3で12メートルを決めてこの日初バーディ。5打のリードを保ったままサンデーバックナインへと入った。
11番パー3で6メートルを流し込んでバーディを奪うも、12番では3パットのボギー。ティショットを池に入れた14番パー3をボギー、続く15番ではアプローチのミスから4オン2パットのダブルボギーを喫して“貯金”を使い果たし、首位から陥落した。
だが、17番で8メートルを決めてバーディを奪い、1打リードの単独首位にカムバックして最終ホールへ。池が絡むなか、フェアウェイからの2打目を2メートルにつけて圧巻のバーディ締め。自身10個目の優勝カップを手にした。
ホールアウト後のインタビューでは「苦しかったです。(優勝できて)良かった」と胸をなで下ろした。「(後続が)15アンダーくらいは絶対に来ると思っていた。自分が伸ばせば関係ないという感じではあったけど、攻めないといけないと思いながらも、なかなか攻められなかった」と後半のもどかしい時間を振り返った。
それだけに、17番のバーディは大きかった。「これ(バーディパット)が入ればすごく楽に18番へ行けると思っていた。無心で打ったら入りました。10勝目というのと、プレーオフで勝つことができたのがうれしい」と白い歯をこぼした。
開幕前には松山の財布、そして早藤将太キャディとコーチのパスポートが盗難被害に遭い、いつもは久常涼のキャディを務める田淵大賀氏と急造タッグでの出場だった。そんな逆境をはねのけ、「パリ五輪」銅メダリストがプレーオフシリーズで勝利カウントを積み重ねた。年間王者のタイトルに向けて、大きく歩みを進めた。
【松山英樹の米ツアー優勝歴】
2014年 メモリアル・トーナメント
2016年 ウェイスト・マネジメント・フェニックス・オープン
2016年 WGC-HSBCチャンピオンズ
2017年 ウェイスト・マネジメント・フェニックス・オープン
2017年 WGC-ブリヂストン招待
2021年 マスターズ
2021年 ZOZOチャンピオンシップ
2022年 ソニー・オープン・イン・ハワイ
2024年 ジェネシス招待
2024年 フェデックス・セントジュード招待