26歳初戦がパリ五輪 豪州の“シェフ”ことミンウー・リーが姉弟で狙うメダル【パリ五輪注目選手】

パリ五輪のゴルフ競技(男子)が8月1日に開幕する。ゴルフは2016年のリオ五輪で112年ぶりに復活。今回も各国の代表60人が4日間72ホールをプレーする。開幕を前に、注目の選手たちをおさらいする。今回はオーストラリア代表の25歳、“シェフ”ことミンウー・リー。
米女子ツアー通算10勝のミンジー・リー(オーストラリア)を姉に持つミンウーは今季から米国男子ツアーに本格参戦している。「シェフ」という愛称で親しまれ、インスタグラムは約58万人のフォロワーを誇るツアーの人気者だ。

シェフは「得意なことをやらせる」を意味する英語のスラング・「Let him cook」から来ていて、ファンからは合言葉として親しまれている。すべては昨年6位で終えた3月の「ザ・プレーヤーズ選手権」後のSNS投稿から始まった。そこでマーケティングの可能性を感じたカナダのヨガウェアブランド「ルルレモン」が今年1月にミンウーをグローバルアンバサダーとして迎えた。2月の「WMフェニックス・オープン」では、白いパンツとネイビーのポロシャツに赤いコック帽をかぶったサポーターによるゲリラマーケティングを行ったことで話題になった。

オーストラリア・パース出身のミンウーは韓国系オーストラリア人。2つ上の姉・ミンジーは2012年「全米女子ジュニア」、13、14年には「オーストラリア女子アマチュア選手権」で連覇を達成。ミンウーも16年の「全米ジュニア」で優勝を果たすなど「パースにはすごい姉弟がいる」とジュニア時代から有望な姉弟として注目を集めてきた。19年にプロ転向すると20年の「ISPS HANDA ヴィックオープン」でツアー初優勝。翌年の7月「アバディーン・スコットランドオープン」では「全米オープン」チャンピオンのマシュー・フィッツパトリック(イングランド)をプレーオフで倒し、欧州2勝目を挙げた。

昨年11月、DPワールド(欧州)ツアーの開幕戦「フォーティネット・オーストラリアPGA選手権」で地元優勝。2年ぶり、通算3勝目となった同大会最終日、ロイヤル・クイーンズランドGCのパーティーホールと呼ばれる17番ホールではコック帽を被り、観客にサンダークラップを求めてプレー。自身の愛称で親しまれているシェフに寄せてキャディが冗談で用意したものだった。

22年の「全英オープン」でメジャー初優勝を挙げ、世界ランキング2位だったキャメロン・スミス(オーストラリア)が同年9月にLIVゴルフへ移籍。LIVの結果は世界ランキングに反映されないため、ミンウーがパリ五輪代表入りの扉を開けた。姉・ミンジーも女子代表で出場が決定。五輪ゴルフ史上初の姉弟としてメダルを狙う。27日(土)に誕生日を迎えるリーにとってパリ五輪が26歳初戦となる。表彰台へ立ち、メダルを誕生日プレゼントとして持ちかえりたい。

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