次戦は11年ぶりの下部ツアー 葭葉ルミが描く“異例”で“壮大”な2週連続Vプラン

<ミネベアミツミレディス 北海道新聞カップ 2日目◇5日◇真駒内カントリークラブ 空沼コース(北海道)◇6667ヤード・パー72>

ホールアウトした葭葉ルミがきょとんとしていた。選手や関係者に「よかったね」、「危なかったね」と声をかけられた。4アンダーの8位から出て、「73」とスコアを一つ落としたが、22位で予選は楽々と突破したのに…。実はパーだった後半の3番パー5のスコアが誤ってダブルボギーと表示され、速報スコアではトータルイーブンパーまで後退していたからだ。
「おかしいなと思っていました。でも、1番のダブルボギーは間違いないです。まあ、きょうは伸ばせるゴルフじゃなかったですね、でも、調子自体は悪くない。差は開いたけど、あと2日間で伸ばしていきたい。頑張りますよ」

来週は試合のないオープンウィーク。だが、葭葉は青森で開催される下部のステップ・アップ・ツアー「あおもりレディスオープン」に出場する。シード選手は下部ツアーに出場できないが、コロナ禍で統合された2020-21年にシードを喪失したことで、オファーのあった青森行きを決断。「青森には幼いときに行ったことがあるらしいけど、記憶はまったくないんです。応援してくれる方もいるので、東北のファンの方にお会いしたいと思って決めました」。大会の前夜祭では青森名物の「ねぶた」が披露される。「それも楽しみ」と今から試合を心待ちにしている。

11年ぶりに出場するなら、演出にも凝りたい。「今週優勝してステップに出たら、チョーおもしろいと思いませんか。ブーイングを浴びるかも。そこで、また優勝できたら…」。初日のラウンド後には大いなる“野望”を披露していたが、この日は2バーディ・1ボギー・1ダブルボギーの「73」と足踏みした。それでも「調子は悪くない。新しいドライバーのおかげで飛距離も戻った。一番飛んでいた2017年ごろと同じくらい飛んでいる」。その年に出場した「全米女子オープン」では51位に入り、「狙っていた」というドライビングディスタンスは1位に輝いた。今週の予選ラウンド2日間のドライビングディスタンスはぶっちぎりの1位で289ヤード。自慢の飛距離を武器に8打差逆転を頭に描いている。

この大会の前身で、第1回大会だった16年「ニッポンハムレディス」で初代チャンピオンとなった。「大会名もコースも違うけど、長いことゴルフをやっているんだなと思います」。プロ13年目の31歳はちょっぴり感傷的な気分に浸りながら、あきらめることなく壮大な計画に挑む。(文・臼杵孝志)

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