藤田寛之が“全米”完全Vの快挙に王手 シニア王者からの賞賛も…「意外と連絡が少ない(笑)」

<全米シニアオープン 3日目◇29日◇ニューポートカントリークラブ (ロードアイランド州)◇6954ヤード・パー70>

世界最強のシニアゴルファーを決める大会に挑んでいる藤田寛之が、単独首位で最終日に向かう。初日に首位タイ発進を決めると、2日目には単独首位に立った。3日目も3バーディのプレーで3つ伸ばし、トータル14アンダー。2位に2打差をつけて偉業に挑む。
現地では日本ツアー18勝、昨年の「日本シニアオープン」覇者といった情報しかないため、様々な質問が飛ぶ。『オレンジのヘッドカバーは何?』『なんでこんなにこのコースに合っているのか?』などなど。テレビ放送でも独特なスイングに触れられている。『完ぺきなコントロールスイング』と称されるなど、日に日に注目度はアップしているが、「スイングは日替わりですよ。あしたはどうなるか分からない」と謙虚に分析する。

今大会では抜群の安定感が光る。ここまでの3日間でフェアウェイを外したのはたった一度。『41/42』は出場選手で堂々の1位だ。パーオンも『45/54』で全体2位。「花道をうまく使いながらプレーできている」と高い球でピンそばに落とすのではなく、「転がすことでチャンスがある」と、コース全体をうまく使いながらピンに寄せている。そんなプレースタイルが今回のコースに合っている。

この日同組で回ったシニアメジャー7勝のスティーブ・ストリッカー(米国)も藤田のゴルフを賞賛する。「ミスショットがないし安定感がすごい。ゲーム内容も感情もコントロールできている。彼を捉えるには、あした本当にいいラウンドをしないといけない」と、名手も舌を巻く。

本大会は昨年に続く出場だが、レギュラーツアー時代から共通しているのは、海外メジャーへの強い思い。「この場所でプレーできていることにすごく喜びを感じながらプレーしていました」という気持ちは以前から変わらない。そんな思いが、米国ゴルフ最古の歴史を持つニューポートCCを味方につける。

これまで全米ゴルフ協会(USGA)の主催大会で優勝を果たしたのは「全米女子アマ」制覇の服部道子と馬場咲希、「全米女子オープン」覇者の笹生優花がいるが、男子はゼロ。青木功、丸山茂樹、松山英樹らが果たしていない快挙も、もう目前だ。

『ビッグタイトル目前で、日本での反応は?』との問いには、「意外と少ないなと思っています(笑)」と快進撃にもかかわらず、あまり反応がないと漏らす。「幸せをかみしめながら頑張りたい」と荒れる予報の最終日。ナンバー1の称号をつかんで、世界に“FUJITA”の名をとどろかせてみせる。

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