逆算で時差ぼけ解消 全米帰りの小祝さくらが「63」のロケットスタート

<宮里藍 サントリーレディス 初日◇6日◇六甲国際ゴルフ倶楽部(兵庫県)◇ 6545ヤード・パー72>

おもしろいように小祝さくらのパットが決まった。最も長かったのはグリーン奥のカラーからねじ込んだ3番パー3の20メートル。インから出て、4連続の始まりとなった13番パー4は8メートルを沈めた。18番パー4からは圧巻の5連続など、しめて10バーディの荒稼ぎ。最終9番パー4は3パットのボギーとしたが、今季3度目の首位発進となる「63」に4074人のギャラリーがどよめいた。
「アイアンショットは悪くないし、パットも良かった。でも、最後の4、5ホールで急にショットが曲がり出した。耐えたパーもあったし、9番はバーディパットを2メートル以上もオーバーしてボギー。最後があまり良くなかったので、あまりいいゴルフだったという感じがせずに終わりました」

どんなにいいゴルフをしていても、最後がボギーだと満足度は急降下する。ゴルファーの“あるある”だが、2018年「センチュリー21レディス」の第1ラウンドにマークした自己ベストにあと1打と迫る会心ラウンド。9位に入った「全米女子オープン」からの帰国直後とは思えないロケットスタートは、逆算による時差ぼけ解消法のたまものだった。

全米の会場となったランカスターCCのある米ペンシルバニア州と日本の時差は13時間。昼夜がちょうど逆転するため、「帰国するときは飛行機に乗るときから日本時間の午後2時過ぎの到着に合わせて、眠ったり、食事をとるようにしました。飛行機は乗り継ぎで最後のフライトは13時間くらいと長いので、最初は寝て、あとは我慢して起きています」と強制的に解消した。

おかげで、帰国3日目のこの日はすっきりとお目覚め。スタート時間の午前7時55分に合わせて、前夜は午後10時には就寝。「もう朝だと思って起きたら2時間くらいしか経っていなかったけど、そこからまた寝て、午前4時半に起きました」と気持ちよくティオフの時間を迎えた。

22年と今回の全米を含めると、2018年の開幕戦から220試合連続で皆勤を続けている。前週は「多分、芝だと思うんですけど、花粉症で鼻水、くしゃみ、頭痛がひどかったんです」。人生初の症状も帰国した途端に治まり、当分は試合を休む心配はなし。「まだ初日が始まったばかり。あすもいいプレーがしたいです」。

初日を首位でスタートさせたのは過去に13回あり、優勝したのは今年3月の「ヤマハレディース葛城」など3度だけ。小祝にしては少々寂しい数字か。今季2勝目を挙げて、負のデータもすっきりと解消する。(文・臼杵孝志)

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