驚愕の事実! ドライバーの打点は1センチズレるとロフトが2度も変わる⁉

ギアの知られざるシン常識を解説。ドライバーのロフト選びで9度か10.5度か悩む人が多いが、打点によるロフト変化の方が弾道に影響するというが、その真相とは? クラブデザイナーの松吉宗之氏が解説する。
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ドライバーのフェースには伝統的にバルジやロール(フェースの水平方向の丸みが「バルジ」、上下方向の丸みが「ロール」)と呼ばれる丸みが付けられています。かつてはギア効果の補正が大きな目的でしたが、高慣性モーメント化が進んだ最新ドライバーでは、主に反発係数の調整や強度を保つためにフェースを丸くしています。

フェースに丸みがあることで注意したいのが、打点によってロフトが変化することです。最新モデルで主流になっている12インチR(※)の丸みだと、芯から1センチ上に打点がズレただけでロフトが約1.9度増える計算になります。インパクト時のロフトが2度変われば、打ち出し角も、スピン量も大きく変化しますので、場合によっては飛距離を大きくロスする原因にもなるでしょう。

ドライバーのロフトを選ぶ際、“自分はパワーがあるから9度”といった理由で決めがちです。しかし、パワーよりも打点の傾向の方が結果に大きく影響します。パワーがあるゴルファーでも打点が下めならロフトの多いモデルが合いますし、パワーがなくても上めに当たるならロフトを立てた方が効率良く飛ばせるはずです。最新ドライバーの多くはカチャカチャによるロフト可変も可能ですので、打点の傾向に合わせて、最適なロフトを見つけてください。

解説・松吉宗之
1997年からフォーティーンのクラブ開発に携わり、数々の名器を世に送り出した。2018年から自身のオリジナルブランド『ジューシー』を立ち上げる。ギア開発の裏側を知り尽くすクラブデザイナー

※Rは「Radius(半径)」のこと。「12インチR」は半径12インチの円の外周のカーブの大きさを指している。円が大きくなるほど、外周のカーブは緩やかになるため、「R」の前に付く数字が大きいほど、丸みが小さくなる

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