
<ブリヂストンレディスオープン 事前情報◇15日◇袖ヶ浦カンツリークラブ 袖ヶ浦コース(千葉県)◇6731ヤード・パー72>
苦しいシーズンが続く原英莉花はプロアマ後にじっくりと最終調整を行い、ショートゲームに多くの時間を費やした。今季は思うような結果が出せていないが、海外挑戦という目標はブレていない。海外メジャー出場、米女子ツアー本格参戦に向けて、必死の調整を続けている。
今季の原はシーズン序盤に3度の予選落ちがあり、その後もなかなか波に乗り切れていない。2週前の国内メジャー初戦「ワールドレディスサロンパスカップ」では今季初のトップ10入りとなる7位フィニッシュできっかけをつかんだかに思われたが、先週の「RKB×三井松島レディス」は47位タイ。セカンドカットが実施され、最終日はプレーできなかった。
「(サロンパスも)2アンダーとイーブンパーを行ったり来たりでしたし、しっくり来ていない部分があって、波に乗れない感じですね。今はしっくりくるショットが増えればいいなと思ってやっています」。体調やスイングが明確に崩れているわけではないが、満足な結果が得られない現状にもどかしさを感じている。
そんな原に思い描く復活へのシナリオを尋ねると「今すぐにという思いでやっています」と強調したうえで「梅雨までには」という答えが返ってきた。意味するところは6月8日開幕の「宮里藍サントリーレディス」。同大会は上位2人までに海外メジャー「AIG女子オープン」(全英女子)の出場権が与えられる。「海外に行きたいから。私はその気持ちが強いので」。結果が出ないなかでも、海外を目指す気持ちは変わっていない。
昨年はスコア誤記により、まさかの失格となった米女子ツアーの予選会についても「今年も挑戦したいと思っています」とキッパリ。25歳という年齢は“まだ”なのか、“もう”なのか、見方によって大きく変わる。原の考えは後者のようで「年齢的にもチャンスは多くないですから」と付け加えた。
今大会は400ヤード越えのパー4が5つあり、200ヤードを超えるパー3もある。全体的に距離があり、飛ばし屋の原にとってはやりがいのあるセッティング。海外挑戦という大きな目標に向けて、今度こそ、大きな波を作り出したいところだ。(文・田中宏治)